バックナンバー(35)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2009.11.30
(No.5)<148>
新時代のアジア的経営とは
アルーン・プリー(Aroon Purie)氏[インド「ビジネストゥデー」編集長]
インドでは大企業も中小企業も、外国の市場を視野に入れており、市場拡大をにらんだM&A(合併・買収)などにも積極的です。
例えば、タタグループは英高級車ブランドの「ジャガー」を傘下に収めています。
インドには世界で第2位の光ディスクメーカー、モーザーベアという企業もあります。
インドから、このようなグローバルプレーヤーが生まれつつあります。
次は、「ソニー」や「サムスン」のように世界に通用するブランドを生み出すことでしょう。
● 2009.11.23
(No.4)<147>
武者修行一本槍との決別
寺田 弥司治(てらだ・やすはる)氏[YKK常務グループ人事企画センター長]
野戦の一刀流によって育つリーダーは、目の前の現実だけにとらわれて視野が狭くなりやすい。
そのため、部分最適を追求する傾向が強まる。
例えば、欧州ではかつて英国、フランスなど国ごとに設置した子会社が顧客を奪い合う状況が生じていました。
ファスナーの需要自体が拡大している時にはそれでもよかった。
お互いに切磋琢磨することになり、それぞれが業績を伸ばせたからです。
ところが今では、需要の伸びが鈍化する一方で、EU統合で欧州市場が1つになった。
各国の子会社は競い合うより、強調して欧州市場を攻略することが求められる。
部分最適ではなく全体最適の観点から意思決定する。
そのようなリーダーは、野戦の一刀流ではなかなか育たない。
学習の機会を設けて全体最適の思考を学んでもらう道場の一刀流も必要になったきたのではないのか。
● 2009.11.16
(No.3)<146>
トップ校の反省と再出発
ガース・サローナ氏[米スタンフォード大学経営大学院学長]
ビジネススクールの使命は、世界にポジティブな影響をもたらす信念を持ったリーダーを育成することにあります。
学生たちも、企業で出世するための切符を得ることよりも、ここで学んだことや培った人脈を生かして、世界をより良いものにしていくことに強い関心を持つようになっています。
新たなカリキュラムの下で学ぶ学生たちの中から、世界にポジティブな影響をもたらすリーダーが1人でも多く生まれることを期待しています。
● 2009.11.09
(No.2)<145>
「不確実」に向き合うIMD(欧州を代表するスイスのビジネススクール)
ジョン・ウェルス氏[IMD学長]
経営者は、広い視野を持ち、長期的に正しく先を見通し、将来につなげる意思決定をしなければいけない。
現状は、危機の影響を少しでも減じることが日々の責任であろう。
だが、勝つか負けるかより、共に栄える勝ち方をしなければいけない。
経営者向けのOWP(Orchestrating Winning Program)には、我々が扱うすべての教育分野が詰め込まれている。
不確実性が高い現在の状況では、組織に素早さと柔軟さが必要だ。
信頼できる情報を備えつつ、リスクに関係する意思決定の力を磨き、環境に合わせて素早く微調整ができなければならない。
経営者は、前進したり、後退したりという舵取りを、知的にこなす必要がある。
● 2009.11.02
(No.1)<144>
強いトップはいらない
内藤 晴夫(ないとう・はるお)氏[エーザイ社長兼CEO(最高経営責任者)]
リーダーの役割はいろいろとありますが、企業におけるリーダーの重要な役割の1つは、統括する部署などの組織の生産性を高めることでしょう。
それは、単に利益を上げるためだけではない。
生産性を高めて仕事をすることは、社会の公器としての企業の使命だと私は考えています。
もっとも、周囲に向かって「生産性を上げろ」といくら連呼しても、生産性が高まることはない。
人間が生産性を高めるには、まず、仕事に情熱を持って取り組むことが必要です。
それには自らの仕事に対して、「これは私の仕事だ」という所有意識がなくてはならない。
そうした所有意識はどうしたら生じるのか。
答えは仕事に責任を持つことです。
責任感はどうしたら芽生えるのか。
「この仕事をしたい」という動機がなくてはならない。
それには仕事にまず関わりを持つこと。
これが生産性向上の第一歩になります。
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