バックナンバー(29)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2009.5.25
(No.4)<122>
ボロボロになるまでやる
有吉 道夫(ありよし・みちお)氏[将棋9段・現役最高齢棋士]
サラリーマンは実力がどうであれ、一定の年齢が来ると現役を退かなければなりません。
しかし、棋士は実力さえあれば続けることができます。
現在所属しているC級2組から降格すれば、自動的に定年で引退になりますが、放り出されない限りはボロボロになるまでやりたいと思っています。
実は私の周囲には将棋の強い人はおろか、将棋の好きな人もいなかったのです。
私の父も兄も勝負事には関心がなく、自宅には将棋盤すらなかった。
それが日本一の棋士である大山(康晴15世名人)先生に出会い、内弟子になることができたのは、偶然が重なり、人の縁があったから。
自分は何か目に見えない糸で将棋界につながっていると感じているので、自ら引退はしたくない。
● 2009.5.18
(No.3)<121>
太陽光発電に議論必要
森 詳介(もり・しょうすけ)氏[電気事業連合会会長、関西電力社長]
太陽光発電で作った電気はその場で使うならともかく、どこか別な場所に配電しようということになれば、先ほど申し上げた系統、すなわち電気事業者が持つ電気ネットワークにつなぐ必要がある。
ただこれは単純な話ではない。
太陽光発電は晴れていれば発電するけれど、雨が降れば発電しない。
出力が一定でないわけです。
太陽光発電による電力供給が当初の予定通りできなかったらどうするか。
安定供給を欠くわけにはいきませんから、万が一に備えて火力なり水力での発電を準備しなければならないわけです。
あるいは蓄電池機能を設置し、不足分を補うといった対応も必要になる。
再生可能エネルギーを考慮に入れた電力の制御をどうするかというのはまだ技術的課題がある。
そこを真剣にやらなければならないと思います。
● 2009.5.11
(No.2)<120>
裁判員は義務であり権利
宮﨑 誠(みやざき・まこと)氏[日本弁護士連合会(日弁連)会長]
今までなかった制度なので、導入時に「煩わしい」と思われるのは仕方ありません。
日本人は司法への参加について「義務」というイメージを抱きがちですが、米国では陪審を受ける権利がきちんと憲法で保障されている。
これは「権利」でもあるのです。
主権者が司法の場で、おかしいことが何かあれば、臆することなく物を言えるのがあるべき姿ではないでしょうか。
常識のある市民が入った法廷で裁かれることが権利というのが世界標準と考えれば、日本の司法はいかに閉ざされた世界かが分かるはずです。
裁判員制度が定着したら、今までなぜ、お役人ばかりの閉ざされた世界で我々は裁かれていたのか、疑問に感じる人が増えると私は思います。
● 2009.5.4
(No.1)<119>
オスカーに負けたくない
加藤 久仁生(かとう・くにお)氏[米アカデミー賞「つみきのいえ」監督]
海外のアニメは子供の目線に立ったものが多いですが、日本のアニメは大人が見ても楽しめる。
今回のような重厚なテーマのものもあれば、暴力的な描写のものもあります。
アニメというカテゴリーの中で、描写や内容など自由度が高いのが日本の特徴です。
アニメーターは、このような環境の中で作品を創造できる。
これがアドバンテージになっているのだと思います。
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