『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、大前氏の考え方のフレームワーク(枠組み)のエッセンスを述べた本です。
なかには、かなり厳しい意見もありますが、真摯に受け止め、少しでも実行する心がけが必要であると痛感しました。
重要な内容を多く含んでいますので、10回以上にわたって名言を取り上げます。
今日の名言 1 〈4〉頭というのは使えば使うほど磨かれるものである。使いすぎてダメになる人間はいないのだから、使えるだけ使ったほうがいい。
ところが日本人のほとんどは頭を使わないし、論理的思考というものをまったく身につけていない。その原因は、恐らく2つの面で受験の後遺症があるからだろうと思われる。
1つは親から勉強しろと言われてやってきたために、「成績が上がったらご褒美ちょうだい」というように、考えたり、勉強したりしたことに対して対価を求めてしまう。対価のないものに対しては努力しようとしない悪癖がついてしまっているのだ。
もう1つは試験のために勉強しただけだから、試験が終わると見事に忘れてしまう。だからせっかく勉強したことが何も残らない。この点において、日本人は天才的だ。そもそも学校で教わるのは最初から答えのある問題だから、ほとんどの日本人は考えるというトレーニングをまったく受けたことがないのである。
今日の名言 2 〈5〉人の2倍考える人間は10倍の収入を得ることができる。3倍考える人間は、100倍稼ぐことができる。そして10倍考える人間は、時価総額1兆円企業の創業者になれる可能性もある。それが、今すでに始まっている新しい世界の法則なのだ。
今日の名言 3 〈6〉もちろん人にはそれぞれの目指す人生というものがあるから、すべての人に100倍の年収を目指せとは言わない。だが、どのような人生を選択するにしろ、新しい世界では知的に怠惰な人間は生き残っていけないということだけは指摘しておこう。
大前さんの厳しい言葉に、一瞬たじろいたかもしれません。
しかし、自分に負荷をかけ、その負荷を押しのけようと懸命に努力することで、向上できるということでしょう。
社会人の勉強は、試験のためにするものではなく、継続して行うものである、というのは間違いないことです。
大前さんがよく書いていることに、次のようなことがあります。
1つ目は、試験と違って、前もって答えが用意されていないことがある。
2つ目は、答えが複数あることがある。
こうした問題の解決のために考えだされたのが、MECE(ミッシー)とか
ロジックツリーなどです。
MECEというのは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの
頭文字をとったもので、「漏れなくダブりなし」の意味です。
ロジックツリーは、あるテーマについて掘り下げたり、原因を探るために、
階層をツリー状にして考えるための技法です。
何階層にもブレークダウン(分解)して、問題の本質を見つけ出す手法です。
私のサイトです ⇒ 「本当に役に立つビジネス書をご紹介します!」
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

「一所懸命」という、人生に対する取り組み方
大前研一
大前研一