香川・高松市 看板のない製麺所にて(谷川製麺所)
折角だから、香川で一番の人気製麺所に行こう!と徳島県との県境に近いまんのう町の山間にある、谷川米穀店(という名のうどんの製麺所)に意気込んで行ったら、「体調が回復するまで土日祝はお休みします」との張り紙が…。
え~っ、こんな山奥にまできたのにぃ~~…。
スゴスゴと帰途につく会長ご一行。
どうしようか…、ガイドマップをめくるE君が、「会長、もう一軒『谷川』という名前の製麺所がありますから、そこに行きません?」
…ということで向かったのが、「谷川製麺所」。
5年近く前に行った時は地図が無かったので迷ってしまったっけ。
こちらの店は、実際、ナビや地図があっても迷います。
だって、周囲は農地と点在する住宅で、看板もないし、佇まいも極めてフツーの住宅。
ご覧のとおり(笑)。
午後1時を若干回って、店外で立ち食いする中年紳士の団体。
外見もフツーなら、室内も店舗のニオイがしない。
中古のオフィス用品のリサイクル店で買ってきたような、簡単なイスとテーブルがあるだけ。
全くお金をかけていません(笑)。こういうお店の食べ物は期待持てますね。
こちらのメニューは、具だくさんのしっぽく風温かいうどん1種類のみ(夏場はこのほかに冷たいかけうどんもある。)。
そのため、注文はうどん玉数(1玉200円×玉数)だけを伝えるというシンプルさ。
注文は厨房内のどんぶり置き場で行います(会計もする)。
うどんは自分でゆがくため、更に奥に進んで、湯気がもうもうとしている熱湯の前に進みます。
ザルにうどんを入れ、ゆがくこと10秒チョイ。
この時期、こちらのお店は近隣で狩猟されたイノシシの肉を具にしているのが有名ですが…、
野菜などの具は底の方に沈んでいますが、肉は浮いている分だけ…。
13時を回ると肉がほとんどありません(苦笑)。
お玉を使ってかき回しながら、肉の切れ端をすくいまくる会長。
…と、無口で黙々と別な作業していた店主氏が、「…ホラ…」と言って、奥にある、別な鍋から肉入りのスープを小なべに入れて当方の前に差し出してくれました。
有難く頂戴して、丼に豪勢にかけてみました↓。
オオ~ッ、よく煮こまれた大根やニンジン、そしてイノシシ肉。
200円のうどんとは思えません。
好みによって茹で加減を変えられるのも人気のひとつ。
讃岐うどんの中でも、こちらの麺は、歯応えよりも滑らかな口当たりが人気のようです。
ツユ(当地では一般的に「ダシ」と呼ばれる)もベースが上品なうえ、イノシシ肉の出汁もあり、ナカナカのもの。
「美味しかったですっ。ごちそう様でした!」
各人が「ご馳走さま」の声をかける会長一行を、チラッと視線を流しただけで見送る、粉をこねる店主氏。
味気ない事務用テーブルで頂くうどんは、こころ温まる美味しい逸品なのでした。
大変美味しかったです。
ご馳走様でした。
谷川製麺所
香川県高松市東植田町2139-1
087-849-1628
営業時間 11:00~14:00
定休日 年末年始のみ