新・京都土産③-3 | 会長のホーロー記 高橋会長のオフィシャルブログ

新・京都土産③-3

京都大学ブランドの製品を紹介するシリーズ第3弾。ラストは…、



京大ビール



京都大学の植物遺伝子学と早稲田大学のエジプト考古学の共同研究で完成させたビール。


もともとビールの発祥は紀元前3000年ころのエジプトにさかのぼり、ナイル川流域で栽培された小麦を使って醸造されたビールは、ピラミッド建設に携わる作業員の配給食糧のひとつとされたこともあります。


今回紹介するビールは、当時、栽培されていた古代の小麦を植物遺伝子学の研究成果を生かし、日本酒の産地である、伏見の名水を使って現代に甦らせた、歴史のロマンある逸品です。



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左から、ホワイトナイル、ルビーナイル、ブルーナイル(いずれも各450円税込)。




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 ホワイトナイル。(アルコール分5%)


紀元前8000年頃以降栽培されるようになった「エンマー小麦」を使い、現在のビール製造に近い方法で作ったビール。

  

現代のビールはホップを効かせ、苦味を出していますが、このビールは苦味を抑え、麦汁の甘さがほのかに香るスッキリしたビールです。


ラベルの目のような図は、古代エジプトで「ウジャトの眼」といわれた絵を意匠としたもの。


元々の意は、闘いで傷ついたホルス神(太陽を司る神)の眼が、神々の力で治癒したとする神話から出たもの。


古代エジプトでの一般的な意味は、完全なもの、健全なこと、強さを示します。


その一例として、氾濫していたナイル川の水を元に戻して、豊穣な農地に回復するという意味に転用されたそうです。




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ルビーナイル。(アルコール分7%)


古代エジプトで生まれ、1920年頃まで栽培されていた小麦、「ピラミダーレ」。


その栽培が廃れたのは、不明(一説には栽培方法の面倒さがあるといわれている)ですが、この小麦をカラメル麦芽と共に醸造した、赤銅色のビールです。


アルコール分がちょっと高めで、色が濃く、まろやかな味でありながら、濃厚なフレーバーが楽しめる仕上がりになっています。


ここだけの話、このビールには現在のところ、本当の「ピラミダーレ小麦」は使用されていません。


ピラミダーレ小麦に近いデュラム小麦を使っています。ピラミダーレ小麦になるのは、今夏位からの予定です。


そうすると、味がちょっとは変わるかも…。



 

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ブルーナイル。(アルコール分5%)


紀元前1000年頃から古代エジプトで栽培されるようになった、「デュラム小麦」(パスタの原料にもなる)と麦芽を主原料に、東アジア原産で、特に日本で広く栽培されている、「ゆず」と、地中海東部原産で世界各地で香辛料として使われている「コリアンダー」を副原料としています。


さわやかでありながら、香辛料の香りが感じられるスパイシーな飲み口で、中近東のビールかな?と一瞬思わせます。


ブルーナイルは麦芽使用率が8割近くもあり、ビールと同じ製法で作られているのですが、酒税法の規定(第3条)上、法定外の副原料(香辛料など)が使われているため、「発泡酒」扱いになってしまいます。




これまで、3回にわたって、京都大学ブランドを紹介してきましたが、そもそも大学ブランド製品は在校生・卒業生向けののアイデンティティ商品なので、会長をはじめとする、京大出身者ではない人には、さほど魅力はないのかもしれません。


しかし、今回のビールなど、独自研究を製品化したものもあり、「キラッと光る」商品についてスポットを当ててみました。


ペタしてね


京都大学内生協で販売中。


一部通販でも販売しています。


京大ショップ


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