いつも思うのは、犬や猫には何の罪も無いという事。

ただ、与えられた環境で必死で生きようとしているだけだという事。

動物愛護管理法第44条2項に
こう明記されています。

愛護動物に対し、みだりに、その身体に外傷が生ずるおそれのある暴行を加え、又はそのおそれのある行為をさせること、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束し、又は飼養密度が著しく適正を欠いた状態で愛護動物を飼養し若しくは保管することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。




福島県郡山市から
夜逃げ同然で猫を軽自動車に積んで
南下してきた50代の夫婦。

途中、70匹ほどの猫を衣裳ケースに入れて運び

多数酸欠死させたそうです。

猫を衣裳ケースに入れて運び出すところを
郡山市保健所の職員は見ています。
「空気穴を開けた方が良いですよ」と声はかけたそうです。

なぜそこで、
その運び方は命を奪うと
すぐに空気穴を開けさせなかったのでしょう?

動物愛護に関わる行政職員の、
動物虐待への意識の低さは
常日頃から感じてはいますが、
無駄に死んでいった多数の命が不憫でしかたありません。

それよりも多頭飼育崩壊のこの夫婦に、
郡山市が避妊去勢を何とか説得してくれていれば
車内で生まれて増える事は防げた訳です。
この先、行政には多頭飼育対応を真剣に考えて欲しいです。


多頭飼育崩壊現場は
とにかく全頭避妊去勢をしなければ
何の解決にもならないと、
私たちは繰り返し訴えていますが、
行政の答えは
「野良猫ではなく、飼い猫なので
飼い主の責任」

しかし、考えてみてください。
他県にまで迷惑をかける結果になった事を。

今回は群馬県が迷惑を被っている側ですが、
多頭飼育崩壊にしない対策を持たなければ、
群馬県が他県にまでこのような大きな迷惑をかける可能性だってあるのです。

群馬の山あいの小さな町は
前代未聞の出来事と大騒ぎ。
人の福祉については受け皿がありますが、
動物については残念ながら、愛護センター、保健所が引き取り、
一部は譲渡になる可能性もありますが、
殺処分ありきの対応が主です。

あまりにもたくさんの問題、疑問があり、
どこまで書いて良いのかまとまりませんが、
車内で頑張って生き抜いた猫達は、1匹たりとも殺処分にはさせていません。

猫達の保護にご協力くださいました団体、個人の皆様にお礼申し上げます。

一社動物虐待インターベンション様
おーあみ避難所様
けだまも様
東京犬猫日和様
NPO法人SPA様
東京都 hogonekolife様
群馬県 M様 S様


5月12日全頭保護
成猫23匹
子猫29匹

5月13日健康診断

5月14日成猫20匹避妊去勢
(保護した直後に出産してしまった母猫を除く)


麻酔が覚める前にホットタオルで1匹1匹の体をキレイに拭きあげます。

酷く臭い、白いはずの被毛は黄色くなり拭いても取れません。



オスはみんな皮膚がゴツゴツと、傷とカサブタだらけ。

メスはみんなとても痩せています。

軽自動車の後部には、悪臭のする荷物や、
亡くなった子の遺体が積まれていて、
猫たちのスペースは運転席から後部座席の広さしかありませんでした。


これを動物虐待と言わなければ、
法律の意味は無い。



NPO法人群馬わんにゃんネットワーク