雑多日誌 バルトニャンスキー効果(前編) | ぺんぎん舎 活動日誌

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雑多日誌 担当 雑多西です。

 

バルトニャンスキー効果(前編)

 

数巻連なる文庫本から成る長い小説は、

経験上、

最初はあまり面白く感じられなくても、

 

一冊目の終わり頃とか

二冊目の頭ぐらいから

ぐっと引き込まれていって、

 

そこから圧倒的に

物語の中に没入させられてしまう

 

ということがけっこうあるのですが、

 

もうかなり以前に手にとってみた小説で、

 

『上』巻と『中』巻を読み終わっても、

まったく作品世界に入っていくことが出来ず、

 

つまりこれはまったく自分には合ってないと判断し、

 

結局そのまま『下』巻を購入せずに

読むことをやめてしまっていたのを、

 

最近ふと読んで見ようと思い立ち、

改めて買い直して

 

最初から読み始めたら

案外すんなりと読み進めることができて、

 

いい感じに読了したのですが、

 

なにしろ緊密な長編で、

しかも結構深刻な内容のリアリズム小説であるので、

 

こちらとしてもそういうのに

同調するモードで読んでいたところ、

 

かなり終わりに近くなった辺りで、

ほんのちょっとだけ出て来た人物の名前が

 

『バルトニャンスキー』

 

だったので、

思わず「うぷぷっ」となってしまったのです。

 

枝雀師匠が提唱された

 

「笑い=緊張の緩和」

 

ですね。

 

「なんや、『バルトニャンスキー』て」

 

(もちろん、彼の地では一般的な名前なんでしょうけど)

 

と、

その文字の連なりを

数回繰り返し目で追ってしまったのですが、

 

このことは自分で思っていたよりも

インパクトがあったらしく、

 

二日後ぐらいに普通に道を歩いているときに、

不意に意識の表面に

 

『バルトニャンスキー』

 

が浮かんできて、

やはり、可笑しな気分になったのですが、

 

その時同時に思ったのです。

 

 

 

「あ、でも、自分『ザ・タニシ』や」

 

 

(つづく)