先日、東京・新宿へいってきました。
年金と作家業だけでは食えない身なので、某新聞社のライターとして、著名作家さんへのインタビューに向かったのです。
今回は、河出書房新社から『生きる演技』という新刊を出された、芥川賞作家の町屋良平さんにお会いするのです。
取材場所は歌舞伎町にある喫茶店でした。
もちろん、初めて足を運ぶ場所です。
予め地図や電話番号など、アクセスの方法を手帳にびっしり書き込んで出かけました。
電車は快適に走って、正味約1時間半をかけて新宿駅に着きました。
東京は、小学校に上がる少し前から中野区の駅前団地で暮らしていましたから、新宿駅の佇まいは決して珍しくありません。
ところが、ホームの階段を降りてから、歌舞伎町方面にどういけばいいか、よくわからなくなりました。
改札口を出てから地下街を歩きまわって、なかなか地上に出られないのです。
ようやく青空の下に出たときは、約束の時間がぐんぐん迫ってきていました。
で、歌舞伎町にはどういけばいいのかが、もうさっぱりわかりません(泣)。
こういうときは通行人に訊くのがいちばんなのですが、何となくわかるような気もするので、足がとことこ前に進んでしまいます。
ようやく靖国通りを見つけて向こう側に渡り終えましたが、その先をどう歩いていけばいいのか、道に迷うのには100%自信があるので、茫然自失ですね。
破れかぶれの歌舞伎町突入になりました。
これ、決して「演技」ではありません。
気がついたら前方のビルの前に、既知のカメラマンさんが立っているではないですか。
1時ぴったりで、これこそわが守護霊さんのお導きと考えるよりほかに、理解しがたい偶然の目的地到達になりました。
ありがとうございました、守護霊さん。