不思議な夢十夜(第八夜) | たからしげるブログ

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つれづれ思うことどもを不定期で発信しています。

 不思議な夢を見ました。


 何を目的にしているのかよくわからないのですが、ぼくは列に並んでいます。


 辺りには、並んでいるととてもよいものを手に入れることができる、という緊張を伴った雰囲気が漂っています。


 それは先着順であって、あまり後ろのほうに並ぶと、その何かを手にするチャンスを失うことになるかもしれません。


 でも、いまのところは前から十数人目なので、余裕の順番待ちに思えます。


 一人、また一人と徐々に、ぼくの後ろにも列ができていきます。


 いきなり横合いから、ぼくの前に男性が一人割り込んできました。


 顔に見覚えはないのですが、この人はぼくの知り合いにちがいないという奇妙な感覚を覚えます。


 その証拠に、男性はぼくを見て、うれしそうに笑いながらうなずいてみせます。


 後ろに並んでいる人が、ぼくの背中をとんとん、とたたきました。


 振り返ると、言われました。


 あなたのお知り合いかもしれませんが、わたしにとっては順番が一つ後ろになったので、困りますね。


 その通りなので、ぼくは列を離れて、十人ほどを行き過ぎて最後尾へ移動します。


 しばらくたつと、知らない顔の女性が、ぼくの前に割り込んできて、言いました。


 ありがとう、助かったわ。


 その女性は、どうやらぼくの知り合いのような気がしてきます。


 後ろの人が背中を小突いて、言います。


 おれの順番が一人分、長くなったぞ。


 ぼくは列を離れて、最後尾に移ります。


 そのとき、鋭い笛の音とともに、命令口調の大きな声が天に響きます。


 全員、まわれ右!


 そこで、目が醒めたのです。