妻と子供とアトピーが教えてくれたこと

トシ（望月）です。

妻と子供とアトピーが教えてくれたこと

幸せな成功を目指す途上では、
本当に必要な学びは、そのことに本人が気づくまで、
さまざまな試練が続けざまに襲うというかたちでメッセージが
送られ続けるようになっているようです。

　僕自身も、そうした体験を通して学んだことがあります。

　それは、最初の独立に失敗し、やっと再就職を果たし、
その会社で仕事に追われていたときのことです。

　僕は突然、ひどいアトピー性皮膚炎に悩まされるようになってしまいました。

症状は全身に及び、痒くて痒くてどうにもなりません。

病院で治療を受けても、一向に改善する兆しは現れません。

しかも、その痒さたるや尋常なものではないのです。

ハッカ油を含むタイガーバームを全身に塗って誤魔化そうとしましたが、

それでも我慢できないほどの痒さなのです。

医者には原因不明だと言われましたが、
実は自分では原因がわかっていました。

「ストレス」です。

　当時の僕は、連日深夜一二時過ぎまで仕事をして、

さらに一時間かけて終電で自宅に帰るという生活を続けていました。

睡眠時間は平均しても四時間程度、
そんな生活を土日も休まず、ずっと続けていたのです。

僕がそこまで頑張ったのは、
借金を抱え再就職した会社であるということもあったのですが、
セミナーや精神世界という自分が目指していた

「素晴らしいノウハウを人々に伝える」仕事に、
大きなやりがいを感じていたということもありました。

そのため、自分の肉体にかなり大きなストレスがかかっていることは
わかっていたのですが、自分の意志で仕事中心の生活を続けていたのです。

　今にして思えば、このアトピー性皮膚炎が、
最初の気づきのチャンスだったのです。

でもそれを無視し続けてしまったため、

僕には別のかたちでメッセージが来てしまいました。

　忘れもしません。

それはゴールデンウィークを返上して、
仕事に東奔西走していたときのことです。

　出先で食事を摂ったとき、
ふと妊娠中の妻のことが気になり自宅に電話すると、
妻が深刻な声で「今どこにいるの？　生まれそうなんだけど」というではありませんか。

　妻が深刻な声を出し、僕が驚いたのも無理はありません。
生まれそうと言われても、予定日は二ヶ月も先のはずなのです。

　僕たち夫婦は母体にも子供にもいいと言われる水中出産を予定していましたが、
早産だと胎児の肺が完成されていない可能性があるので、
水中出産は危険だとかかりつけの助産院に言われ、
急遽自然分娩で出産することになりました。

　そうして何とか無事に男の子が産まれたのですが、
未熟児だったために、近くの市立病院へ搬送されることになりました。

ところが、さらにそこでも検査の結果、これは大学病院へ行った方がいいと言われ、
息子は生まれたその日のうちに大学病院へ移され保育器の中に入ることになったのです。

　僕は生まれたばかりの我が子を抱くことすらできず、
ただひたすら祈ることしかできませんでした。

　そして、息子の無事を祈っているときに、
僕は自分の誤りにやっと気づいたのです。

　自分の使命感ばかりを優先し、身重の妻に無理をさせていたこと。

　自分の体からもアトピーというＳＯＳ信号が出ていたのに、
それを無視していたこと。

　そんな僕に「家族と自分を大事にしなさい」というメッセージを届けるために、
子供はその身を挺して早く生まれて来てくれたのではないかと思ったのです。

　気づいた瞬間、僕は勇気を奮って、当面のセミナーが終わったら、
すぐに二ヶ月間の休みを取り、自分と家族を労る決心をしました。

そして、感謝と反省を込めて、神様に「この子を助けてください」と祈りました。

　それから三日後…。
　たった三日後です！
　それまで何をしても全く効果の無かった僕のアトピー性皮膚炎が、

嘘のようにきれいに治ってしまったのです。

息子も危険な状態を脱することができました。

　不思議だったのは、その時点では、
二ヶ月間仕事を休むと決めたものの、
まだ僕の生活は変わっていなかったということです。

相変わらず早朝から深夜まで仕事はしていたのです。

それでもメッセージを受けとり、生活を改めると決意した瞬間に、
試練がまるで役目を果たし終えたからと言うように、消えてしまったのです。

　試練は辛いものです。

　でも辛いからこそ、僕たちはメッセージに気づくことができるのではないでしょうか。
　僕の場合は、辛かったのに自分の体のことだからと我慢してしまいました。

我慢というと聞こえはいいですが、神様からすれば、

それはメッセージを無視していたことに他なりません。

そんな僕のために、生まれてくる息子が

「僕がちょっと早く行って、お父さんにメッセージを伝えるよ」と

神様に頼んでくれたのかも知れませんね。

試練は「愛に満ちた神様からのメッセージ」だということを、
僕はあの試練を通して、

メッセージとともに学ばせていただいたのだと思っています。

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