振り返りブログ、長いのに読んでいただけて嬉しいです。

 

いろんな方がイラスト描いてくれていて、個人的にめちゃめちゃ楽しく拝見させてもらっています!

 

SEPTの画伯(皆無のほう)と呼ばれている私としては、どれも素晴らしすぎて(泣)

 

 

逆に楽しみにさせていただいております。

 

 

さぁ、今回も張り切って参りましょうかぁ!

 

 

2・歌華身命!

 

 

 

ダンデを生きてくれた__(アンダーバー)さん

 

葛を生きてくれた篠原望さん

 

芽吹を生きてくれた西田祥くん

 

同じく芽吹を生きてくれた皆瀬翔くん

 

竜胆を生きてくれた近藤千晶さん

 

振付補佐 兼 桃花を生きてくれた後藤紗亜弥さん

 

寧々を生きてくれた華奈さん

 

霞を生きてくれた打出菜摘さん

 

 

艶やかに、煌びやかに、ステージに満開の華を咲かせてくれたみんな。

その水面下では努力と根性、汗と涙で精一杯生きてやる!と言う気概を見せてくれた。

 

 

まるで本から飛び出したかのように、ダンデを最高の形で具現化して文字通り生きてくれたアンさん

 

普段とは違う役柄と真っ向から向き合って、誰もが認める副頭領としてその存在を示してくれた篠原ちゃん。

 

参加するごとに、回を追うごとに過去の自分を超えて、それでいて物語を大事にしてくれた祥

 

初舞台、初殺陣、初めてづくしなのに、表に見せない苦しさや悔しさを全部乗せてステージで目一杯輝いてくれた翔

 

SEPT古参として、誰よりも最前線でみんなの行く先を照らし続けてくれた紗亜弥

 

初舞台ながらに絶対的な存在感と音色で、なくてはならない存在として目一杯生きてくれた千晶ちゃん

 

チカ君と共に新たな可能性と、パフォーマンスに対するストイックさで彩ってくれた華奈ちゃん

 

みんなを支えて、より上へを目指し、逆境をもろともせず自らも挑戦し続けてくれたなっちゃん。

 

 

歌華身命のみんなと、O/Dチームのみんな

 

今回の物語は本当に物理的に、肉体的に、大変だったと思う。
あの物量をあの熱量で毎日、多い日は2公演も。

約一ヶ月の稽古から、公演が終わるまで、毎日相当な覚悟を持ってステージに上がってくれました。


体が辛いこともたくさんあったろうに、純粋に楽しんでいることが伝わってきて

 

気合い入れの時も、心の奥底にある気持ちを話そうとすると泣きそうだったので、感謝の言葉を述べるしかできなかったw

 

みんながいたから、この物語は成立したと思っています。

 

本当に、本当に、ありがとう。

 

 

 

一個、嬉しかったお話。

 

大千穐楽の日、みんながステージで最高のフィーナレを迎えていた頃

 

 

舞台裏でスタンバイしていた諷経と絵空様の前に現れたのは

 

6月27日一足早く千秋楽を迎えていた、西田祥くん。

実はステージ横まで来てくれていました。

 

色んな事情でステージにこそ上がれなかったけど、仕事を終えて猛ダッシュで駆けつけてくれていた祥

 

ワルブロへの、このチームへの想いに感動でした。

そして芽吹同士、祥と翔が肩を抱き、労い合っている姿はもう、感涙ものでした。

 

ありがとね祥。

 

 

 

ここからが、歌華身命の後書き。

O/Dで前日譚を書いてしまった(自分から書きたくて書いた)ので歌華身命でも。

 

 

【歌華身命】

受け継がれた音楽を尊び、移り変わる時代との調和を目指す千楽集団。古くからその名は存在し継承されてきたが、世界はO/Dが牛耳り、過去を切り捨てる風潮に規模は縮小、抗うように水面下で活動していた。

 

 

___蒲公英は密やかに咲き、やがて綿毛は舞い上がる。

 

殺伐とした世界に似つかわしくない笑顔を見せる兄と妹がいた。

活発で明るく、時折無鉄砲な行動で兄を困らせる妹と、それを笑って許す温和できっぷのいい兄。

生きることに必死で他人を気にする余裕などない世界で、二人は互いを支えとして生き、苦しい日々も笑うことで乗り越えてきた。

 

兄は幼い頃から時折仕事を回してもらっている歌華身命の首魁に気に入られ、たびたび屋敷を訪れていた際、首魁の娘"葛"と出会う。弱小組織とはいえ、その首魁の娘ともなれば大人びた風格が備わるのだろうか、妹と見比べるととても同じ歳の頃とは思えない、と兄は一目置いていた。

葛もまた、のほほんとした兄の性格に最初こそ苛立っていたが、時を重ねていくごとに、荒んだ世界において芯を持って笑っていられる強さを、その心根の良さに惹かれ始めていた。

 

ある日、首魁の訃報が届き、兄妹揃って屋敷に赴くと、鳴り響く伝統の音色。悲しみを振り払うように葛と幼い竜胆が楽器を奏で、幼さの残る桃花、寧々、霞が舞い踊る。兄は心が震え、首魁への感謝と悲しさが溢れ出し、気づけば声を上げ、誰よりも澄んだ音色でその場を圧倒していた。

ふと我に返ると驚いた表情の一同。妹が満面の笑みで拍手をすると、その場にいた者たち全てが涙と歓声を上げた。葛は父親への手向けだと兄に感謝し、より強い絆が生まれた。

恥ずかしいやら、嬉しいやら。何よりもこの高揚感。

兄は自分にこんな気持ちがあったのかと驚きつつも、笑顔の一同や、妹の顔が答えだと、素直に感情を受け入れていった。

 

 

数年が経ち

街で倒れていた女の子を保護したと兄が屋敷へと連れてきた。葛は受け入れることを許してくれたが、目を覚ました当の本人がそれを拒む。女の子の名前は"楓"。

この世界の象徴とも言えるほど、人を寄せ付けない空気を持っていた。そんな楓に兄は腹の底から笑ってさえいれば自ずと生きる力になる、と。からっと晴れた空のように気持ちのいい笑顔に、楓もつられて笑みが溢れる。その笑顔に妹も笑い、桃花達も笑う。その中心で人の心を晴れやかにする圧倒的な求心力を放つ

兄の姿を見て心を決めた葛は、兄妹を正式に歌華身命の一人として迎え入れ、伝統の音楽を継承し、守ってほしいと伝える。兄は困惑したが、妹のためにと承諾。

継承者として葛と共にO/Dに立ち向かうことになる。

 

 

鬼と呼ばれる男がO/Dを牛耳ったことで、一気に世の中を飲み込み、街は混乱の一途を辿り、首魁を失った歌華身命が吸収されるのも時間の問題。

 

伝統と進化、過去と未来、相容れない思想を持つ二勢力は互いに引かぬままぶつかり合い、兄の活躍もあって初めこそ拮抗していたが、規模の小さい歌華身命が先に疲弊し始める。

その頃の兄は若き継承者として歌うことで周りを鼓舞する日々、妹は兄との時間までも奪われ、なぜこうも争いばかりなのかと楓と共に憤るばかり。兄は力ない笑みで「ごめんな」と呟くと妹はいてもたってもいられなくなって楓と共に去っていく。

 

話ができないまま数日が経ち

 

兄はしばらく相手をしてやれなかったことを悔やみ、今日は妹のために過ごそうと決めていた。

しかし当の妹と、楓の姿がどこにも見えない。

 

その瞬間、不協和音が鳴り響き、火の手が上がる街。

胸騒ぎがして走り出す。

 

悲鳴や怒号が響き渡り、逃げ惑う人々。人をかき分けながら名前を呼んで探し回る兄。やがて葛たちも来るが誰も二人の姿は見ていないと。焦りが募り、冷静さを失っていく兄。

 

すると、葛が泣きながら歩く男の子を保護すると、男の子が言う。女の子が二人いたと。

 

今、目の前で燃え盛る建物の中に。

 

兄は理性を失ったかのように炎に飛び込み、全身を焼かれ、それでも見つけるんだと目を見開き、叫ぶ兄。すると視界に入る子ども。すぐさま駆け寄ると息も絶え絶えに倒れていた楓だった。

とっさに助け出した時、建物は崩れ落ち、瓦礫の山と成り果てた。

 

「リオン……リオンっ!!!」

 

炎に飛び込もうとする兄を葛たちが必死に止めるが、体や顔に酷い火傷を負い今にも倒れそうなのに、人とは思えない程の力で振り解こうとする兄。これ以上失うわけにはいかないと涙ながらに懇願する葛。

大きな音を立てて燃え崩れていく建物。兄は意識が途切れる瞬間、心の奥底で何かが音を立てて壊れていく音を聞いた。

 

目を覚ますと屋敷の中。

兄の周りを葛達が囲み、生きていたことを泣いて喜んだが、

そこに妹の姿はない。

 

そうか、そうだった。妹は、リオンはもう……。

そこへ目に飛び込んでくる楓の姿。

 

「わ、私……」

「……お前だけでも、生きていてくれてよかった」

「っ!」

 

飛び出していく楓。

妹を救えなかった、でも楓のことは救えた。心が目まぐるしく揺さぶられるのがわかる。繰り返す自問自答の中また意識を失う兄。

 

火は鎮火したが、街に残る凄惨な傷跡。

兄は今もまだ、瓦礫の中から妹を探していた。しかし燃え切った瓦礫の山から見つけ出せるはずもなく、ただ石を積んでは壊しの繰り返し。

その様子を眺めるしかできない葛達。一人、一緒になって瓦礫を退けるのは、あの日の男の子。兄の苦しみを分かち合うように、黙々と。男の子は後に歌華身命に引き取られ、”芽吹”と名付けられた。

 

そんなおり、この街の表の統治者である亜歩露の使い「堕印」が現れ、何をしているのかを問う。

 

「ただ、笑っていて欲しかっただけなんだ。」

 

もっと時間を作ってやればよかった、ただ二人で生きていけばよかった。どうしてこんなことになった? こんな未来が欲しくて頭領になったわけじゃない。何が原因だ? 石ころどもの仕業なのか? この憎しみは誰にぶつければいい? この苦しみはどうしたらいい?

 

何より、何よりも

妹を守ってやれなかった自分を許せない。

 

繰り返す言葉と共に光が影を落としていく瞬間を目の当たりにし、堕印は目を離せなくなってしまった。

 

数日後

O/Dから送られてきた不戦条約の締結書。

疲弊した歌華身命を立て直すには絶好の機会と葛は承諾しようと提案。

一息飲んだ後、兄はいう。街の平和を願おう、と。

道化だろうが、なんだっていい、なって見せよう。

何度でも、何百、何千でも、声高に、粋に傾いてみせよう。

 

それが妹の望む未来だから。

 

堕印はその様子を見て、何が彼をそうさせるのか、感情とはなんなのか。兄の想いに感銘を受け、この先が見たいと感じた。

 

兄は続ける。

これだけは譲れない、過去を蔑ろにして何が未来だ。

この事故の真相がわかるまでは、疑念と憎しみは火傷と一緒に仮面で隠し、伝統と共にこの世界を一つに。

 

 

兄の名は"ダンデ"。

圧倒的なカリスマと音色をその手に携え、雅で粋を愛する二人で一つの名を持つ仮面の頭領。

 

 

先人達が築いた数多な音色、俺らが紡ぐ新たな魂。織り重ねて楽しめ音を。百楽(ひゃくらく)刻んで足りねぇならば、千楽(せんがく)鳴らして歌華身命

 

 

 

 

 

歌華身命の前日譚でございました。

長くなってしまいましたが、こんなこともあったかもしれない、そんな感じで捉えてもらえたら、嬉しいです。

 

 

 

さてさて、

質問に答えよう のコーナー!

 

 

Q_ダンデ兄妹の名前はタンポポの英語名「ダンデライオン」が由来でしょうか?またNOILを逆にするとLIONになる事に乃衣瑠=リオンの答えがあったようにも思いました。また、2人が赤髪である事もヒントだったのでしょうか?

 

A_100点満点!二人が赤髪なことは一部衣装デザインをしてくださった「沙月ゆう」さん、ダンデと乃衣瑠が兄妹と言う設定資料をみて、髪色を合わせて衣装に馴染むように描いてくださいました。乃衣瑠の青の衣装に赤髪は鋭い方は気付くの早かったですね。

ちなみに、ノイル=糸や布を作る際に出る綿毛、と言う意味もあって、綿毛=フラフ=たんぽぽ、という意味合いがあって良いなと。

丹左がつけた名前「乃衣瑠」が奇しくもリオンに繋がっていたことも、運命の悪戯だったのでしょうか。

 

 

Q_葛とダンデは良き信頼関係にあるように思えますが、お互いの好きなところなどはありますか?

A_上記の前日譚で答えになっていたらいいなと思います!

 

 

Q_歌華神命とORES DAWNの名前に深い意味があるはずと考察しています。ぜひ教えてください。

A_深い意味、と言うほどではないかもしれませんがいくつか理由があってこの名前にしました。

二つの組織名を自然由来のものにしたいと言うのが一つ目の理由。各々の名前自体に意味が欲しかったから、まずは僕がよく使う花言葉を用いて歌華身命が生まれ、その拮抗する勢力として、名前に意味を石(鉱石)を選んでみました。

勢力名自体の意味合いは各々の口上が意味となっているかなと思ってます!

 

 

Q_今作からのキャラクターで当て書きの人はいますか?

たとえば、ダンデは火傷を隠すために仮面をつけていると思いますが、仮面をつけることが決まってからアンダーバーさんにきまったのか、火傷を負ったことは決まっていたものの、アンダーバーさんが演じられることになり仮面ありのキャラクターになったのかが気になります。

 

A_結論から言うと、アンダーバーさんが決まってからダンデが生まれました。本来役者としては仮面をつけ続けると顔が見えないと言うジレンマがあるので、ステージ上で外すシーンが必要となるのですが、アンダーバーさんの場合、むしろ仮面が必須。書き手としてはやはり仮面キャラというのは憧れがあって、双方のやりたいことが一致して生まれたのがダンデです。

書き手の夢を具現化させてもらえることに本当に感謝でした。

あと、基本的には当て書きです!元々書いてあったキャラをキャストが決まった時点で寄せたり口調を変えたりしています。

 

 

Q_O/Dは「老舗のマフィア」とのことですが、だとすると対抗するかかしは新興勢力ということになるのでしょうか?

「老舗」の人たちが古の音楽を守り、「新興勢力」が新しい音楽を求めそうですが、あえて反対にした理由を知りたいです。

タカオさんの思いを教えてください。

A_確かにそのイメージが通常かもしれません。

しかしこの世界においては、最先端を取り入れることで進化を促すからこそ、長く続くと考えており、歌華身命のように伝統重んじることを良しとする勢力こそが新興勢力となるのです。

 

丹左「進化。時代は変わる、自ずと古いものは滅びるものだ。過去にこだわって何が未来だろうか!」

ダンデ「伝統の音楽は宝、継承し守るべきもの。過去を蔑ろにして何が未来だってんだ!」

 

お互いに未来を求めて、自らの音楽を唯一無二と考えていたのですね。

 

 

今回はここまで!

明日は生配信なのでそちらもお楽しみに!

 

と言うわけで次は「神勢」!

 

最後の瞬間までワルブロを叫びたいと思います。

 

 

 

ラストに歌詞を。

僕の描く物語は歌詞もセリフの一環。今回台本にも歌詞を載せた(ちゃんと劇中と同じ尺の歌詞)のはそういう意図もあってのことでした。

 

色々経て、改めて見て、聞いてもらうと、また違った捉え方ができると思っています。

 

二曲続けてどうぞ!

 

 

まずはダンデソロ曲

 

「問ウハ明星」

作詞:杉浦タカオ

作曲/編曲:okamu.

 

ただ一時 降り立つこの場所で

望まぬ未来 壊れるほど求め

諸行無常 紅色飾り纏え

 

路傍の縁よ 音鳴ること認め

喰らわせてこそ 歌より華とあれ

見せろ攻防を 衝突の意思かざせ

 

問ウハ明星、澄ませ照星を

深く鎮めて 踊り狂えいざ

 

鬨よ振り切れ 今煌炎あげろ

宵の闇に灯して火花となれ

命堵して信を証明すれば

夜明けよどうか超えて

 

時はこのまま 生まれ変わると

全ての行末は 一つに

 

鬨よ振り切れ 今煌炎あげろ

宵の闇に灯して火花となれ

命堵して信を証明すれば

夜明けよどうか超えて

 

 

 

 

お次は

ダンデ&乃衣瑠(リオン)のデュエット曲。

 

「千変INTENTION」

 

凪の間に見えた 歌詠み鳥なら

筋書き破り捨て 静寂に消えた

出鱈目罷り通る 臍を噛み染まる

心化粧が色 求とめて

 

でも真実と現実を写し鏡に

並べてもどうしてもありふれた結末なのに

今も言えないまま終わらない

 

移ろう陽炎をすり抜けた鼓動と理想(遣らずの雨は優しくて)

六道が満ち足りて垂れ下がる蜘蛛の糸を振り払らえば(変わらない、なのに)

 

忘れられない何も

 

(それでいい)

再生と衰退 唐紅千変万化 

奪い合う運命

 

 

賽の目はまだ回り続けて求める結末

輪廻を巡れ辿り着くまで

鉄カゴに入れられた飛ぶことのできないfluff

刹那の時をすれ違う魂

 

何のため誰のため問い続けたの?

何よりも君のため問い続けたよ

見つめて

 

目に映るもの全て哀してかざした結末

身命を賭してたった一度だけ

鉄カゴに入れられた飛ぶことのできないfluff

生きた今はもう片翼じゃない

 

まだ廻り続け求める結末

輪廻を巡れ辿り着くまで

過去も未来も傷ついて孤独な境界線

刹那の時を重ね合う魂