振り返り第3話
いつの頃からだったかなぁ・・・公演の後に振り返りを始めたのは。
最初はこんなに書いていなかったと思う。
回を追うごとに増えているような……
今回も文字数はすでに1万を超えそうなほど。
描き終わる頃には大体台本一冊分の量になるのかもと、今から怖いです。
でも、手が勝手に…w
お時間ある時のお供にぜひ。
さぁ今回は物語の重要人物
伊藤兄妹!
Vo.朱音(伊藤)祈留を生きてくれた「ピコ」くん
12月公演から続投、今回はさらに祈留の過去のストーリーが増えたことで、物語の中でも笑顔が増えておりましたw
音楽面では変わらずピコくんの圧倒的な歌唱力で、そのMIXボイスに共演者も含めて聴く人を一瞬で虜にしてしまった。
お芝居部分は前回よりさらに深みが増し、一挙手一投足にまで拘ってくれて、役への思いの強さがビンビン伝わってきて本当に嬉しかった。
今回は曲にも携わってくれて、
祈留の歌う新曲「RE:TRINITY」は
作詞作曲・ピコ君、編曲は「okamu.」先生
伊藤兄妹としても約束の曲「prologue」は
歌詞はピコくんとみのりちゃんとの共作歌詞
作曲はピコ君、編曲hoto-D
SEPTの大切な音楽の部分までも担当してくれました。
魂を削って作り上げたこの「RE:TRINITY」、祈留と佐輔が想いをぶつけ合い、火花を散らすように激しく殴り合うようで、それでいて肩を組み合うように歌うあの熱量は大きな感動を生みました。
打って変わって伊藤兄妹で歌う「prologue」はもうなんというか、感動を超えてほっこりする曲w
いろんな分野で活躍してくれたピコくんに盛大な拍手を。
ありがとう、ピコくん
伊藤玲を生きてくれた「みのり」ちゃん
12月から同じく伊藤玲を生きてくれたのですが、なんだか今回はもう別人のようなステージでまさしく伊藤玲でした(語彙力無)
一つ一つ丁寧に、感情を溢れさせていくみのりちゃん。
前作では語られなかった過去の玲が描かれたこともあってか、パズルのピースが揃ったように、より「伊藤玲=みのり」というものが明確になったように思えました。
たくさん考えて、たくさん悩んで、辿り着いた答えはステージでの存在感として、皆さんに伝わったことでしょう。
そこにいたのは紛れもなく「伊藤玲」その人だったから。
何より自ら楽しみながら演じてくれていることが伝わって、本当に嬉しかった。
そして、心に残るシーンをたくさん残してくれた玲さん。
ReViseで描かれた回想の過去の「玲」によるあのシーンはもちろんのこと、エンディングライブで伊藤レーダー……「伊藤玲だー!」はもう伝説でしょうw
個人的にはみのりちゃんとピコくんの歌う「RE:TRINITY」がもう最高でしたw
ありがとう、みのりちゃん。
二人の設定、12月の設定からは少し変化があったのでそれを基盤に補足しながら書きますね。
そちらの設定が気になる方はこちらもどうぞw
【伊藤(朱音)祈留・伊藤玲】
家族全員音楽関係で輝かしい経歴を誇るエリート一家で育った祈留と玲。玲は国民的歌姫と呼ばれるほどのカリスマ性を持つ。
若くしてデビューした玲。当初はその歌声と明るい笑顔で周りを魅了し、「珠玉の宝石」とまで言われた歌い手だったが、時が立つにつれ、次第にその笑顔は失われ、人を寄せ付けないオーラを放ち、呼ばれた名は「孤高の歌姫」という悲しいものでした。
恵まれすぎた環境での生活は子どもにとって厳しい毎日だったようです。
人と関わりを持つことも、趣味や好きなことに費やすことも何も許されず、生活の全ては音楽を優先。
上がっていくスキル。その見返りにすり減っていく感情。
そんな中で唯一の心の支えだったのが兄妹、お互いの存在でした。
二人はある約束をします
「私がデビューできたら二人で一緒に歌える曲、作ってくれる?」
「はは、いいよ。デビューできたらね」
「ひどい! いいもん、絶対デビューするもん!絶対に叶えてもらうから! 約束だからね!」
幼き日の約束。
その後二人は成長し、やがてすれ違っていきます。
事故の後、悠真も怪我が治ったことを知り、憎悪に駆られていた時のこと。
ショットの言葉で祈留はふと玲との約束を思い出してしまいます。
「約束……僕は、何も変われていないな」
白昼夢のようにフラッシュバックする記憶。
この時、祈留の上には「赤いヤツ」がいましたが、彼がその記憶を甦えらさせたかどうかは想像にお任せしますw
玲も祈留と向き合ったことでもう一度本気でステージに立ちます。
自らの存在意義をかけて、聞く人全てに、そして祈留に届けたい、と。
フェス当日、歌うのは新曲「Eternal Snow」
一息吸うと、響き渡る歌声。一つ一つ届くように願いを込めて歌い上げるその姿はまるで"珠玉の宝石"の頃のよう。
やがて大サビに入る瞬間、玲は客席に目を向けると、そこに立っている祈留の姿を見つけます。
一瞬の出来事、それでも玲の想いは加速し、歌姫として歌い上げ、ステージの幕をおろしました。
玲の祈留への想いも、彼をどん底から這い上がらせた大切な要素でした。
ここからはさんざん迷った末に入れなかった
「もしもシリーズシーン」その1です。
悠真、佐輔、祈留の心の距離が埋まったあと
ステージに行く準備を始める祈留。そこへ玲が現れて
祈留「玲」
玲 「聞きに来てくれたんだね」
祈留「……やっぱり見つかっちゃってたか」
玲 「私は、出し切った……あとは兄さんの番」
祈留「ああ、たくさん遠回りしたけど、もう一度、歌ってみせるから」
玲 「……なんだ。もう大丈夫じゃない」
祈留「え?」
玲 「なんでもない。観てるから」
祈留「はは、カッコ悪いところ見せられないな」
玲 「……兄さん」
祈留「ん?」
玲 「行ってらっしゃい」
祈留「ああ」
祈留が去っていき、そこへ現れる佐藤
佐藤「約束、果たせそうかい?」
玲 「先生」
佐藤 「いつか君たちが並んで歌う姿、楽しみにしているよ」
玲 「はい」
祈留がナウネバライブに乱入する直前のお話。
……戻ります!
こうして不器用な二人の仲は修復され、少しずつ昔のように仲のいい兄妹へと戻っていきます。
実は二つの物語で曲中の祈留のセリフは違うことを言っています。
ReUnion ver
「玲、ありがとう。こんなチャンスをくれて。また、一緒に音楽を楽しもう。あの頃のように……!」
ReVise ver
「玲、ありがとう。こんなチャンスをくれて。今度こそ約束、果たすから!」
同じようで違う世界観。
こうして少しのセリフの変化も楽しんでもらえたら嬉しいです。
さて、そんな二人を支え続けた人々まずは
【アカネイノルバンド】
Gt.ショットを生きてくれたSEPTの重鎮「hoto-D」
SEPT通算119ステージ目w
この記録はもう破られることはないと思うw
SEPT始める前から一緒にバンドもやってきた
最初の1回目からずっとそばで一緒に歩んできてくれた、ほとちん(hoto-Dのあだ名)。
彼の存在なくして、今のSEPTはありません。
何度も笑って一緒に泣いてくれた彼と共に、Vol.10を迎えられたこと、なんと、ありがたいことでしょうか。
これからも一緒に「SEPT」していこうと思います。
本当に、ありがとうhoto-D
Dr.巧を生きてくれた「信也」くん
SEPT初参加の信也君。
Dr.巧として参加したはずなのに彼もまた「三郷」という、もう一つの顔を持つことになりましたw
三郷の話はラプラスの時に触ります。
お芝居を楽しみ、日々アプローチを変えてくる信也君
わからないことも多かったろうに、それを全く見せず全力で物語を楽しむ姿は見ているこちらの心が救われる想いでした。
曲数も過去SEPTで最多の曲数、ボーカルも多々変わる中、しっかり一人一人に合わせてスタイルを変えて盛り上がる様はもう尊敬の一言。
ありがとう、信也君
Karenを生きてくれたAyanoちゃん
二度目の登場、こっちが本来の役ですねw
有平さんもそうでしたが、何より楽しんでくれているのが周りに伝わる、そんな周りを温かくしてくれるAyanoちゃん。
ステージ上で放つ圧倒的な存在感、パフォーマンスの確かさ。その雄姿は共演者もみんな目を奪われるほどでした。
各ボーカルたちの違うアプローチを感覚で合わせAyanoスタイルで士気を上げる、そんな素敵なベーシストでした。
ありがとう、Ayanoちゃん
そして今回の新キャラ
伊藤玲マネージャー役「雪原千歳」ちゃん
ついに写真、やっちまった。
劇中写真からお届けします!
12月、5月と演出助手として関わってくれた千歳ちゃん。
過去Vol.5ではキャストとしても出演してくれているアルチプレイヤー。
今回の本番前や休憩、本番後に流れるアナウンスは全て彼女の声でした。
他にもReViseでのみーちゃん(南)がべっちゃんと出会うシーンで流れてくる回想音声、それも担当するなど実は色濃く関わってくれておりました。
その極め付けがこの伊藤玲さんのマネージャー役。
現場で謎のオーディションが開催、玲さんにその決定権を委ね、決まったのがまさかの演出助手の千歳ちゃんというw
多岐にわたる活躍をしてくれた千歳ちゃん、ありがとう。
【アカネイノルバンド】
祈留が闇堕ちした後、フェスに出るために集めたサポートメンバーたち。
ReViseで彼らの出会いも少しだけ描かれましたね。
前作と一番メンバーが変わっているのは実はこのチーム。
"新生アカネイノルバンド"として
Gt.ショット
Ba.Karen
Dr巧
の3人がその名を連ねました。
彼らは普段から手を組み、さまざまなアーティストのサポートを請け負っています。
伊藤玲、北條知樹、鈴羽、ウィルエル、ENA。
うちの新人HINAも彼らを気に入ってか、3人の演奏に合わせて歌っておりましたw
そんな彼らがなぜデビュー前の"アカネイノル"のサポートを受けたのか。
ショットと祈留は旧知の中。12月の際に書いたものを基盤に、今回ように補足していきます。
祈留は闇堕ち後、まずは自分の生きる意味でもある音楽を取り戻そうとします
誰でもいい、上手ければそれで。
奇しくも佐輔と同じような考えに行きつき、古い付き合いのショットに声をかけます。
ショットは伊藤玲のバックでギターも務めるなど伊藤家とも深い関わりを持っていて、彼は祈留が歌うのならと了承、普段から手を組んでいるKarenと巧に声をかけて、祈留はバンド体制を整えることに成功する。
やはり心のどこかで気心が知れた人と、生の音を交わしたいという心が残っていたのでしょう。
祈留にとってショットはそういう存在だったのでしょうね。
ショットもまた祈留の様子がおかしいことも理解した上で、この提案を受けるのです。
強面のやつほどいい奴という、SEPT“あるある”でしたw
今回も劇中ではライブシーンは描かれませんでしたが、ラストシーンでZESTでもちゃんとアカネイノルとしてライブを行ったことが明らかになっていましたね。
エンディングライブでのみ、この構成に加えて、なぜかナウネバからGt.DANを加えた5人編成が見られました。
ラストシーンのフェスの時、ナウネバで同じステージに上がったDANを気に入って、自分のバンドでもギターを弾いてほしいとでも祈留は言ったのでしょうか。
DANはもう憧れの祈留さんの隣で弾けるならと即OK!と言いたいところでしたが、
しかし佐輔という絶対的リーダーがいるナウネバw
DAN「……あの〜、佐輔君」
佐輔「あ? どうした?」
DAN「……いや、なんでもないっス」
佐輔「なんだよ気になんな。俺に言えねぇことでもあんのか?」
DAN「あ、いや、その実は……今度、祈留君がライブやるから弾いてほしいって連絡もらって、どうしたらいいかなって」
佐輔「テメェはどうしたいんだ?」
DAN「そりゃあ……出たいっス」
佐輔「……ナウネバ裏切んのか?」
DAN「違います違います!」
佐輔「はは、冗談だよ」
DAN「え?」
佐輔「あいつから先に連絡来てるっての。もうOKしといたから出ろよ、絶対」
DAN「ええ!?」
佐輔「んだよ、断るつもりかよ?」
DAN「そんなわけないです! 出ます出ます!」
佐輔「そうしろ。いくからにはお前もぶちかませよ」
DAN「はい! 燃えてきた〜! 早く詳細欲しいな〜!」
佐輔「ん? お前まだ聞いてないの?」
DAN「ええ、日にちしか、まだ」
佐輔「……あいつも人が悪いな」
DAN「え?」
佐輔「なんでもねぇよ。……逃げんなよ」
DAN「ええ?」
そしてエンディングライブで祈留は言いました
「さ○○○スーパーアリーナ」とw
びびったでしょうね、DANw
もしもシリーズ番外編でしたw
祈留もライブ中にバンドメンバーの紹介をしたり、佐輔の自分のライブに呼んだりと心のわだかまりは溶けて純粋に音楽を楽しんでいったんでしょうね。
【伊藤玲バンド】
こちらも同じメンバーでの構成……ではありません。
キーボード奏者がいるんです。
先ほどの、もしもシリーズで出てきた「佐藤」って誰?って、なったかと思うのですが、彼ですw
その名も「佐藤厳(さとうげん)」さん
伊藤兄妹のピアノの先生であり、伊藤家とは縁の深いお方。
演奏中、常に思っていたそうです。
「仲直りして二人でご飯でも食べに行けばいいのに」とw
彼の見守る心も、また深い愛情でした。
ナウネバのギターの「DAN」は"甥っ子"にあたるそうですw
ということはDANももしかすると本名は「佐藤弾(さとうだん)」とかなんでしょうねw
二人が幼少期からピアノを教えていた先生であり、DANのギターの師匠でもある厳。
マルチプレイヤーな彼は、伊藤玲がエンディングライブで兄の曲「RE:TRINITY」を歌う際には、鮮やかなギターの腕前も披露しましたね。
ZESTを終え、日常へと戻っていく一同
祈留はというと、鮮烈なソロデビューをしたこともあり引っ張りだこに。
ここで伊藤玲のマネージャーである彼女が祈留の担当もすることとなり、人知れず奮闘が始まります。
ZESTで本気を出した玲さんの姿を久しぶりに見て、彼女もまたやりがいを見つけ、二人の未来のためにイベントをセッティング、共演を実現させるのでした。
そしてライブ当日
ここで祈留は、ついに玲との約束を果たします。
二人で一緒に歌える曲「prologue」を玲にプレゼントして、二人で歌詞を考え、作り上げました。
初披露した二人の空気は昔の二人に戻っていたのでしょうね。佐藤先生もにこやかに二人を眺めておりましたw
ここからは裏話
実はこの約束の曲は12月に玲さんが歌った「Colorless Garden」になる予定でした。
しかし稽古に入ってからピコ君から相談があり「僕作りますよ」って。
祈留としてちゃんと約束を果たしたい、と曲を書き下ろし、二人で歌詞を共作してくれたのでした。という経緯でCDに入らなかったんですね。配信では聞けるのでぜひ!
実はこの曲だけではなくナウネバも同じような経緯が。それはまたナウネバで。
みんなの想いの強さに感謝です。
これで振り返りも半分が終わった……のか?
次回はナウネバ!
「今できる最大限でステージを沸かす! 足掻けよ」
by佐輔