メインストーリー後編

 

 

SEPT Vol.7~ FATALISM~

 

この4人の運命の糸の「ねじれ」が起因となる物語。

 

 

主演・雛菊役「梅田彩佳」ちゃん(白の糸)

 

蓮役「橋本全一」くん(青の糸)

 

藍備役「塩屋准」くん(赤の糸)

 

夢百合役「菜々香」ちゃん(黄の糸)

 

 

絵空様の選んだ人や文化のみで作られた新世界が舞台のこのメインストーリーFATALISM

 

雛菊を中心にねじれ合う4本の糸、そこに絡まり合う数多の物語と、神々の審判。

 

 

それだけ聞くと難しい話だなって思う。

 

 

でも伝えたいことって本当に単純なんです。

 

 

人ってそんな諦めた存在じゃないよって。

ちゃんと見渡してみたら、一人じゃないよって。

 

 

そんなお話。

 

ありふれた日常に重ねて、いつか似たような瞬間が訪れた時、一つ心の片隅にあったら嬉しいなって。

 

 

「どんな自分でも幸せだって感じられる方がこの先笑いあえると思うんだ!」

 

 

最後に雛菊の言ったこのセリフが全てなのです。

 

 

 

夢百合役「菜々香」ちゃんIMG_20170810_170214610.jpg

夢百合は雛菊の従者であり、奉納を仕切る従者長のような存在。そのためにだけに育てられ、雛菊を、そして二人を思いながらも、一人違う立場で見守ることしかできないでいた。

誰にだって自分だけ孤独だとか、自分だけ違うとか、そう思う時ってあると思います。

でも隠された深い部分にこそ、大切なものが待ってる。

願うことでねじれを解いた夢百合もまた、悩み苦しみながらその答えにたどり着きました。

 

 

菜々香ちゃんのもつ爛漫な雰囲気と、夢百合との間で揺れ動いた悩みや葛藤、近くで見てとても感じていました。

最後の最後まで、舞台裏で殺陣の動きと自分の言葉のチェックを入念にし、そしてステージへと向かい、生きて、最後に歌い上げる彼女の姿はとても感動的でした。

ダンス・歌・殺陣・芝居、SEPTの誇る多くのパートを担ってくれた菜々香ちゃんに感謝です。

 

 

 

藍備役「塩屋准」くん

 

兄貴も写ってますがw

 

雛菊・蓮・藍備は生まれながらにそれぞれ違う国の象徴として祀り上げられ、年に一度の奉納の儀以外は世界とは遮断され、閉ざされた空間で生きていた。

三人は必然のように、同じ境遇であるお互いを想い合うことで希望を見出し、年に一度のその日だけを心の拠り所に生きてきた。

藍備の纏う大らかな雰囲気と、その裏に隠された覚悟。

来るはずもない未来を想い続けることで生きたきた。

限られた時の中でこそ、人は輝き、その一瞬を大切にすること。

想うことでねじれを解いた藍備もまた、一つ踏み出す決意を固めたのでした。

 

 

殺陣ではアクションコーディーネーターの親臣くんとみっちりと、芝居では演出・滝井サトルさんや、もう一人のSEPT、ウチクリ内倉氏としっかりと、藍備として進む道を模索し続けてくれました。

その強い心と折れない精神が藍備と重なっていたことは言うまでもない。

最後まで突き詰めてくれてありがとう、准くん。

 

 

蓮役「橋本全一」くんIMG_20170810_170050041.jpg

みんな写ってる写真しかなかった・・・。

全一くんと二人で撮った写真、あるのだけど・・・

全ちゃんは衣装きる前、私、頭にネットかぶり、という悲しい写真だったので、割愛しますw

 

蓮もまた、生まれながらにそれぞれ違う国の象徴として生き、年に一度の奉納の儀以外は世界とは遮断され、閉ざされた空間で生き、お互いを想い合うことで生きていた。

蓮の秘めた温かな想いと、無垢だからこそ湧き上がるどす黒い感情。

人として純粋であったからこそ、祈り続けた先に間違った答えを選んでしまう。

弱さを知るからこそ、慈しむことができる。正しい答えと本能は表裏一体。

祈ることでねじれを解いた蓮もまた、愛することを知り、相手を想い敬うことで自らの過ちを認め、受け入れて前に進んだ。

 

 

全ちゃんは本当に会ったその日から「蓮」でした。

それほどにこの役と向き合い、本人の意思がこの役を深め、言葉の違和感を自分なりに消化し「橋本全一=蓮」の構図を作ってくれました。

現場では誰よりも早く入り、体をアップし、殺陣の振り返しに参加。

朝一番に楽屋に響き渡るステージからの声は全ちゃんの発声でした。

感情の起伏も激しく、体と心の消耗もあったと思う。

それでも、終わった後にまた一緒にやりたい、そう言ってくれたこと。

全一くんに感謝です。

 

 

 

そして

 

雛菊役「梅田彩佳」ちゃん

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千秋楽前、すでに感謝の顔になっている自分に物申したいw

 

 

「雛菊」

 

このFATALISMは彼女の物語。

 

 

願うことで、未来への道を切り開き

祈ることで、敬い愛することを示し

想いの強さで、運命の轍を見事抜けて

 

雛菊が見せた答えで、行動した結果で、感じた心で、この物語は始まり、そして終わっていきました。

 

全ての中心にいた雛菊。生きるだけで大変だったと思う。

 

全ストーリーに出演し、誰よりも出番が多く、誰よりもセリフも多い。

Ep.2に至っては昼バージョンと夜バージョンで同じストーリーでもセリフが違うところもある。

3種類の結末を全て受け止めて、最後同じ結果に辿り着かねばならない。

ダンスあり、歌あり、殺陣シーンあり、そしてお芝居。

 

このSEPT Vol.7~FATALISM~の要素を全て含むこんなとんでもない挑戦、真正面から向き合い、そして見事雛菊として、生き抜いてくれました。

 

 

彼女は言いました「主演としてちゃんとできていたのかな」と。

 

 

誰よりも多く稽古に参加し

休んでいいと言われた日も稽古場にきて

別の仕事が早く終わったと、稽古に自主的に参加し

役と向き合い、苦しみぬいて、責任感の強さから時に涙し

しかしスタッフをねぎらい、キャストと笑顔で接し

 

毎公演、ステージに出る瞬間まで、体を動かし続け、飛び出していくあの姿を見て、誰もが思ったはずです。

 

 

「この人が『主演』なんだな」と。

 

 

その姿、その行動、その想いの強さがみんなの心を動かしたんです。

 

みんなが心からあやちゃんを主演として輝かせたいって、そう思ったんです。

 

最初から最後まで、とても素敵で最高の主演でした。

 

 

あやちゃんが雛菊として、FATALISMを生きてくれて

 

本当に感謝です。

 

いつかまた『必ず』同じステージで会えますように。

 

ありがとう。

 

 

 

 

こうして、キャストの振り返り終わりました。

 

 

 

今回も多くのキャストが関わってくれましたが、

 

本当にまた一緒にステージに立ちたい人しかいない。

 

「人の縁に恵まれていること」

 

僕が唯一人に誇れるものだと思っています。

 

 

本当にみんな、ありがとう。

 

 

振り返っていて、本当に思うこと。

 

前作、SANZのときも書いたのですが、

 

 

僕は「ハッピーエンド」が好きです。

 

 

最後の瞬間にキャストみんなが笑顔でいてくれたこと。

 

大いに笑って、涙して、最後を迎えられたこと。

 

 

そして

 

観てくださった皆様がくれた最後の答え。

 

 

鳴り止まない拍手

 

そしてスタンディングオベーションからの見た人たちの笑顔。

 

 

ねじれが解け、今は変化しました。

 

 

それこそが、FATALISMの最高のエンディングでした。

 

 

心に深く刻み込んで

 

次への一歩を踏み出していこうと思います。

 

 

 

最後に、

 

「あまり出してくれるな」と怒られるかもだけど

 

裏側で全力で支えてくれたみなさんとの話を少しだけして

 

振り返り、完遂としようと思う。