私は、これまで腹筋群の強化を学生には、かなり話をしてきました。
そこで、教え子の上野君と一緒に長期に渡り長距離選手のDEXA測定を行い、長距離選手の身体的特徴とパフォーマンスの関係性を明らかにしました。
上野君の論文は、『Journal of Applied Biomechanics』という雑誌に【Relationship between body segment mass and running performance in well-trained endurance runners】という論文で先日受理されています。
私たちが現場で経験したことを科学と融合化させた論文を参考に、多くのランナーが有意義な競技生活を送ってくれることを期待しています。
上野君!おめでとう!
■腹筋トレーニングの理論■
ランニングは、股関節の屈曲および伸展を片側ずつ繰り返す運動であり、体幹部に対して非常に不安定なトルクをかける(Schache et al,1990)ため,この下肢の動作が生み出すモーメントおよび地面反力に対抗して効率良く走るためには,体幹の筋によって上半身を安定させる必要がある(DintimanとWard,2003).
さらに,内腹斜筋および外腹斜筋は,ともに走速度が増大するにつれて活動量が増加する(Cappellini et al,2006).
よって,長距離走パフォーマンスの高い選手は,体幹部の筋は発達している(Ueno et al,2021).
これらの事から、腹筋トレーニング(体幹トレーニング)は大変重要であると考える.