都市計画道路のあり方について | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ

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兵庫県西宮市の若手市議、鷹野伸(たかのしん)の公式ブログ。1990年(平成2年)生まれ・35才、政党無所属、現在2期目。日々、地元・西宮を奔走しています!

昨日から、お隣の宝塚市で市長選挙がスタートしています!

私は今回の選挙で、大川 裕之 候補 を応援しています。

 

https://hiroyuki-ookawa.com/profiles/

 

本市にとっては連携することの多い大切な自治体ですし、個人的には親族や友人がたくさん暮らしている、思い入れのある街です。

市議会議員として実績を積み重ねた政策通で、保守系の統一候補である大川さんは、頼れるリーダーになってくださると確信しています!

私もできる限り活動に入り、当選に向けて全力を尽くします。(もちろん、期間中も本業は疎かにしませんので!)

宝塚市にお住まいの方も、そうでない方も、是非ご支援の輪を拡げてくださいませ。

 

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さて、本日のご報告は、3月議会で大きな争点の一つとなった今津西線の延伸事業について。

その前提として、都市計画道路のあり方に対する問題意識をお伝えします。

 

都市計画道路とは都市計画法に基づく道路、とても簡単にまとめてしまえば「大きな道路」のことで、戦後すぐの1946年以来、多くの道路が計画され、まちの発展に寄与してきました。

しかし、中には長期間にわたって整備が進まなかった道路もあります。

計画されている区域では、将来、建物の取り壊し⇒道路工事がスムーズに進むよう、木造などで3階以下の建物しか建築できず、土地所有者の権利が制限されています。

また、実現可能性が低くても、計画として存在する以上は順に整備を進めていくことが基本となり、全線開通を見通せないも道路にも多額の費用を投じることとなってしまいます。

こうした課題から、西宮市では2016年に一部区間の計画を廃止し、未整備区間は47.20kmから30.56kmに縮小されました。

 

 

しかし、残る約30kmについても、到底、実現できるとは思えない区間が多く存在しています。

写真をご覧いただき、お馴染みのある方は「あー、あのあたりか」と風景を想像していただきたいのですが。

青が整備済で、未整備区間はそれ以外の箇所すべて(白黒で路線名だけ書いてある道路を含む)です。

…いやいや、すでに家が大量に立ち並んでる場所もありますけど、それ全部買収してほんまに道路を通すんですか??

そのため、私の所属する会派・ぜんしんは都市計画道路をさらに見直すよう求めてきまして、私自身、建設常任委員会に所属していた際は、そうした趣旨の発言を繰り返してきました。

 

もちろん、そもそも都市計画道路が重要であることも、何十年という単位で進めていく事業であることも理解しています。

現在事業が進められている門戸仁川線(写真の⑤、171号線から北側への区間で、津門川の暗渠化に伴って2車線化)のように、一定の拡幅により安全性や利便性が大きく向上するような道路なら賛成です。

しかし、モータリゼーションの最中にあり、車の利用がどんどん増えていた時代に計画された道路が、車離れの進む現代においてもすべて必要だとは思えないんですよね。

 

投資的事業は非常に重要ですが、同じ都市計画税を充当する事業なら、下水管の老朽化対策や既存道路の改修、公園のリニューアルといった施策の方が優先度が高いと考えています。
 

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そんな中、今回の新年度予算に盛り込まれたのが、今津西線の延伸に伴う用地買収費用等で5億円以上の歳出でした。

今津西線は、愛宕山のあたり(神戸女学院の西側)の坂を上りきったところまで整備されていますが、それを関学の中学部前まで約500m延伸するという計画です。

現在、多くの住宅が建っている区域に開通させるもので、想定の事業期間は7年間、事業総額は42億円。

過去の道路整備の実例や昨今の物価上昇を鑑みれば、期間・費用ともにさらに膨れ上がることが懸念されます。

 

半額は国費が充当されるとはいえ、現在の財政危機の中で、どうしても進めるべき事業だとは思えません。

買収が必要な土地は79筆、建物は44件も存在するのに、農地2件+αだけを先行して取得するという進め方にも疑問がありました。

そこで、私はまず会派内で問題提起し、合意を取り付けたうえで、他の会派・議員の方々にも問題意識を共有してまいりました。

結果として、日本維新の会西宮市議団さんと無所属の森議員から、我々と同じ反対の意思表示を頂戴しました。

 

しかし、最終的に、本事業については承認されることになりました。

今回の歳出は、一般会計と公共用地買収事業特別会計に分けて計上されており、一般会計については既報の通り否決されたのですが、公共用地買収事業特別会計は賛成多数で可決。

つまり、西宮市議会として、今津西線の延伸については賛成が多かったということになります。

そのため、修正後の一般会計予算でも当該費用は削減されませんでした。

残念ではありますが、日頃から「民意である市議会の議決を重く受け止めよ!」と主張している以上、この結果は受け入れざるを得ません。

整備による効果も見込まれる以上、100%賛成/100%反対と言い切れる事業ではありませんからね…

賛成された会派・議員の皆さんにおかれても、本件を重く受け止め、とても真摯に議論に向き合ってくださったこと、予算特別委員会の場でも様々な議論を提起していただいたことには心から感謝しております。

 

今後は、事業が認められたことを前提に、その手法等について注意深くチェック・指摘を行ってまいります。

そして、他の区間も含めた都市計画道路の見直しについては、引き続き強く求めていく所存です。

 

それでは今日はこのへんで!