先週末、来年4月から始まる西宮初の民間育成センター「いつざいや」さんの内覧会にお伺いしました!
共働き世帯が増えたことで、需要が高まり続けている育成センター。
すでに学校内のセンターでは待機児童が発生していることもあり、民間事業者さんに運営を担っていただくことになっています。
甲東園駅すぐ、明るい空間が印象的です! ご関心の方は、是非お問い合わせください。
https://club.itsuzaiya.com/
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さて、標題の件、最終回の本日は「投票区」について取り上げます。
選挙の時って、自宅近くの投票所を指定されますよね。
そのエリアが「投票区」。
投票区=1投票所の対象エリア、と思っていただければ良いかと思います。
現在の西宮では119の投票区(≒投票所)が存在します。
投票区を細かく分ければ、投票所までの距離は近くなり、利便性は高くなります。
一方で、投票所を増やすと、選挙の実施費用は高くなり、選管事務局の業務量も増すことになります。
投票所の数はいくつが適正なのか? 投票区はどう分けるのがベストなのか?
そこに、明確な答えは有りません。
しかし、選挙事務について深く調べていくほど、あらゆる問題点が「投票区」と結びついていることが明らかになっていきました。
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たとえば、候補者のポスターがずらーっと貼られる掲示板。
市内849カ所・計3,500万円もするんですよ、あれ。
すぐ近くに複数設置されてる場所もあって、こんなに要らんやろ!と思ってたんですが、「1投票区につき〇〇箇所以上」と法律で定められていることが判明しました。
実際の設置状況と照らし合したところ、その最低基準をクリアするギリギリの数だったんです。
…ということは、数を減らすには、投票区の数を減らすしかないのか。。。
数が減らせないなら、他の方法でコスト減を図れないか?と、発注方法の見直しとかいろいろ検討したんですけど、現実的な手段は見つかりませんでした。
また、投開票事務の人員について、先日は「一般事務」の適正配置について触れましたが、管理者(市職員の課長級以上)・庶務係(市職員の係長級以上)・立会人(地域住民等)については、どんな規模の投票所であれ、必ず1名(立会人は2名)置かなきゃいけないんです。
市役所内や地域住民から適任者を探して依頼する労力は相当なものですし、人件費も管理者:約460万円、庶務係:約440万円、立会人:約435万円と、かなりの金額に上っています。
その状況を改善するには、投票所の数を見直すしかありません。
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私は、なにも「コスト削減のために、とにかく投票所を減らせ!」と言いたいわけではないんです。
選挙の費用は民主主義を成立させるためのコスト。
その重要性は言うまでもないし、選挙の実施時に市役所職員に負担がかかることも、一定はやむを得ないことだとも思っています。
でも、だからといって、費用も労力も青天井でいいわけじゃない。
適正な水準なのか?過剰な投資になっていないか?
選挙だからって特別扱いするべきじゃないし、その根底に投票区という仕組みがあるのなら、検証する必要はあるだろうと考えました。
ちなみに、川西では選管事務局職員が過労で公用車を運転し、死亡事故を引き起こすという痛ましい出来事も発生しています。
そんな状況は、西宮でも他人事ではないはずです。
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じゃあ、西宮の投票区は多いのか?
調べてみると、お隣の尼崎市では、ほぼ同じ人口規模なのに投票区数は83。
地理的条件が異なるとはいえ、西宮の119という数には、見直す余地が有りそうですね。
また、過去の経緯を調べてみると、1983年の78から段階的に増加し、1999年には118に。
それから20年間、区割り・数ともに大きな変化は有りません。
その間、震災後の住宅開発が大きく進み、人口の分布も変わってきました。
地域ごとの特性が有るので、投票区ごとの有権者の数を完全に平準化する必要はありませんが、市街地で「A投票区:5000人、B投票区:3000人、C投票区:1,000人、合計9,000人」になっているような場所は、再編して3,000人×3カ所に見直す方が良いだろうし、可能であれば4,500人×2か所として、総数の削減を図るべきだと思うんです。
ここまで言うと、「投票所を減らされたら不便になるやろ!」「投票率が下がるわ!」というお叱りを受けそうですが、それって必ずしも事実ではないんです。
過去に投票区を分けて投票所を増やし、投票所までの距離が近くなった投票区が有るんですが、そのエリアでは全市平均以上に投票率が低下していました。
また、明るい選挙推進協議会の調査で「投票に行かない理由」を「投票所が遠かったから」と回答したのは、わずか3.1%。
「選挙にあまり関心が無かったから」「政党の政策や候補者の人物像など、違いがよく分からなかったから」といった回答が多くを占めており、投票所までの距離は投票率をあまり左右しない、ということを示唆しています。
むしろ、投票の利便性を向上させるなら、近年利用者が大幅に増加している期日前投票所の充実を図るべきでは?という気がしています。
期日前投票の利用率、8年前には投票者の1割程度だったものが、今年は2割を超すまでになっていまして。
出かけるついでに投票できる場所・時間が増えた方が、選択肢は広くなっていいと思うんですよね~。
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こんな趣旨の質問を行ったんですが、答弁は「研究していく課題である」という後ろ向きなものでした。。。残念。。。
理由は「全市的な投票区の統廃合については、有権者数だけではなく、それぞれの投票区の利便性や過去からの経緯などをしっかり考慮して実施する必要がある」とのこと。
うん、だからそれを考慮するという作業を始めましょうよ!
選挙時のコストと労働環境を改善するには、投票区を見直すしかない…というのは、私以上に選管事務局が抱いている問題意識のはずなんですよ。
実際に意見交換する中では、そんな本音もお聞きすることができましたし。
追及するというよりは、むしろ現場の援護射撃になれば!と思って取り上げたんですが…なかなか簡単には変えられないってことなんやろうな…。。。
納得いく答弁を得られなかったという意味で、自分自身の力不足も実感しましたが。
まずは第一弾の問題提起ということで、このテーマはこれからも追いかけていきます!
長いシリーズものになりましたが、一般質問のご報告はこれにて終了!
次回以降、12月議会の報告を進めていこうと思います^^