こんにちは。

久しぶりにお昼にのんびりとコーヒーを飲みながらプハーッとしてますニコニコ

こないだの記事で合宿について書くと公言していたので書きます。

というよりかは、合宿=急激に強くなる=ポパイのほうれん草

となりがちなので、考えを一度整理します。

そんなこと知ってるわいって方が多いと思いますが、整理してもう一度合宿のメリットや留意点について考えていきましょう!!

 

◯注意点

1、負荷の急激な増加には気をつける

〜acute load(急性負荷)とchronic load(長期負荷)の関係〜

つい合宿となると負荷を急激に増やしがちです。合宿中の怪我って非常に多いんですよねえーん技術練習も普段より多くこなす上に、さらにフィジカルトレーニングまで。1日3部練4部練が当たり前の世界。

何故、そんなに合宿中の怪我が多いのか??

その一つの要因にacute load(急性負荷)とchronic load(長期負荷)の比率が関わっているのではないかということが考えられます鉛筆

acute load(急性負荷)・・・1〜3日間の平均の負荷 

chronic load(長期負荷)・・・1〜3週間の平均の負荷

をここでは指します。

 

 

Gabbett※1さんの研究や経験から、急性負荷と長期負荷との比率が高すぎても、低すぎても怪我のリスクが増える可能性が高いことが示唆されています。

例えば、合宿前までは放課後に2時間の技術練習を行っていたサッカー部。翌日の合宿から、朝練1時間、午前フィジカルトレーニング2時間、午後技術練習2時間行った場合下記の図のような具合になるでしょう。(負荷計算はこんなに単純ではありませんが、わかりやすくしてます。day2までは合宿前までの練習。day3〜4は合宿。)

結果、長期負荷(放課後2時間の練習)に対して急性負荷(合宿)が2倍に増えています。この場合は怪我をするリスクが高まりますよ。ということです。例のようなオーバートレーニングは勿論のこと、Gabbettさんいわくアンダートレーニングも怪我のリスクが増すようです。

対策としては、コーチとトレーナーで相談しながら、①合宿前に徐々に負荷を高めていくか、②合宿序盤〜後半にかけて徐々に負荷を高める方法が良いのではと思います。

①については、合宿前の2ヶ月くらいから、練習プラスαで朝練を追加したり、定量的に測れる種目を追加する。(例えば、インターバル走やジョグ、ストレングストレーニング)

②については、合宿序盤は朝練をなくす方法や下り坂でのランは控えるなどが対策として考えられます。

 

つまり、日頃の練習やトレーニングを計画的にしっかり行わないで、合宿で一気に高めようなんて甘い話はないですよね。

 

以上のような研究や例は、主に走行距離やカッティング動作時の負荷などを指す外的負荷が中心です。

因みに私はGPSやジャイロセンサーは持っていないので、普段は練習のおおよその走行距離や時間、ウェイトの負荷や強度をもとにトレーニングプログラムを作成しています。また、内的負荷を図る上で、睡眠時間や食事や主観的疲労度を計るアンケートやRPE×時間で負荷を数値化しています。この辺についてはまた、後日お話ししたいと思います。

もちろん、怪我のリスクを最小限に抑えながらも強度を高めて根性論的なトレーニングは大切だと思います。

 

2、環境に気をつける

普段住み慣れた家から合宿になると宿泊先があり、環境がガラリと変わります。

これは上記の内的負荷に近いかもしれませんが、

例えば、宿の食事や同部屋の人、ベッド、お風呂など非常に環境は変化します。

睡眠時間の減少や、シャワーしかない宿泊先が選手に対してのデメリットとして良く挙がります。

対策は、睡眠時間については、耳栓やアイマスクを使用する。または、夜にヨガなどを行い副交感神経を優位にする。

シャワーについては、リカバリーの方法として温浴や交代浴は効果がありますので、シャワーだけは避けたいところ。

近くの温泉施設やプールを利用したり、ない場合はアイスバスの用意や最悪はシャワーで冷水と温水を交互の使用する。

因みにリオオリンピックでは、日本スポーツ振興センターが炭酸泉水とアイスバスを設置し、交代浴を日本チームは可能としていましたびっくり

 

◯メリット

1、新チームや選手間の結束を高める。

1年生や新しくチームに加わった選手は、いきなりチームに溶け込むのが難しいと思いますキョロキョロ

そんな選手は合宿で同じ釜の飯を食うとはいったもんですが、一緒に生活を送ることで、選手間のコミュニケーションが活発になったり、チームのルールも理解しやすいはずです。コミュニケーションの部分でいうと、合宿中携帯電話の使用を原則禁止しているチームもあるみたいです。(甲子園常連校のあの野球部とか)

 

2、選手の日常が垣間見れる。

これは選手でも指導者でも同じことが言えます。私が学生の頃は、チームの合宿や県の強化合宿で、先輩や上位の選手が合宿中どう過ごすのか見ていてとても参考になったのを覚えていますおねがい

また、指導者も選手の性格などを観察するには良い機会だと思います。

 

3、技術理解がしやすい。

注意点のところで体力は一気に向上しない。と触れましたが、技術理解に関しては別です。

まとまった時間で連続的に指導でき、ミーティングもありインプットとアウトプットを繰り返し続けるので、選手に技術理解をしてもらうにはかなり有効な時間だと思います。

 

 

 

以上、合宿の注意点とメリットをまとめてみました。

他にも、あると思います。この記事をさらに進化できるよう、また気づいたことなどをメモしてまとめていきたいです鉛筆

 

 

たかね

 

【参考文献】

※1 The training—injury prevention paradox: should athletes be training smarter and harder? Tim J Gabbett