【ツアーツーリズ】:「ライブを追いかけて、ファンが遠征する、ライブツアーのための旅行のこと」(以下日経記事)

 

THE ALFEEの熱狂的なファンのことを【アル中】。BTSのファンのことを【ARMY】と呼ぶようです。このあたりは有名な話しです。

 

例えば私で言えば、松山千春ファンのことを【チハルティ】と呼び、その「チハルティ」がライブのために各地へ遠征するツアーを【チハーリズム】と言う、なんてことは聞いたことはありません(誰も言ってないよ!そんなこと)。

 

私はワンツアー、東京を中心に基本2公演参加ですが、ブログで繋がっている千春ファンの中には「チハーリズム」を組む方々、それなりにいらっしゃいます。

 

何より、松山千春のふるさと「足寄町」まで何度も行き、全国どこにいても、松山千春が住む札幌でのツアーファイナル公演には駆けつける…こうした筋金入りでドレッドノート的なファンのみなさんは見ていて気持ちいいですね。

 

ともあれ、ツアーツーリズムが地方創生の一助となり、何より自身再生、自己創生に繋がっていることは間違いありません。

 

 


ツアーツーリズム 地方創生、カギは「推し活」(令和なコトバ)

2024年5月20日 日本経済新聞(夕刊)

 

 「最初で最後の日本公演!」。学生時代、そんなうたい文句にだまされて、当時今でいう「推し」だった大物外国人アーティストのライブチケットを、お小遣い10カ月分を出して手に入れたことがある。

 ところがそのアーティストはその後「いよいよ最後!」「とうとう最後!」と何度も来日公演を開催。さすがにもう「最後」とは書いてなかったが、最近の来日ライブにもつい行ってしまった。

 それでなくてもライブは一期一会。ましてや最後などと言われれば、そりゃあ全財産、全エネルギーを費やしても、見たいと思うのが人情だろう。とくに多くのライブが中止になったコロナ禍以降は、そのありがたさが身に染みている人も多そうだ。

 実際にライブ・エンターテインメント市場の規模もコロナ前を上回り、2023年は過去最高の6408億円と予測されている(ぴあ総研調べ)。そうして、こんな新しい旅が、世界で注目されるようになった。今週のお題、「ツアーツーリズム」だ。ライブを追いかけて、ファンが遠征する、ライブツアーのための旅行のことをこう呼ぶ。

 まあ、昔からライブについていく追っかけファンは世界中にいたが、最近、盛大に追いかけられていることで知られるのは、米国のテイラー・スウィフト。とくにスウィフティーと呼ばれるファンは、23~24年にかけて開催中の世界ツアーにも出張って、ツアーツーリズムという言葉を有名にしている。

 スウィフティーたちのSNSへの書き込みなどによると、全米のライブチケットは即完売のプラチナチケットで、十数万円の値段がつくことも珍しくないとか。ならばライブのチケットや飛行機代、ホテル代を入れてもほぼ同じか安い費用ですむことがある世界各地のライブに、旅行を兼ねて行ったほうがいいと思う人が増えているらしい。

 欧州で開かれたスウィフトのライブでは約2割が旅行者だったり、遠くから来る観客のために、航空会社が特別便を出したりしたライブなんかもあったという。当然、経済効果も莫大だ。ツアーツーリズムでスウィフティーたちが落とすお金は、1人平均20万円との試算もあった。

 一方、日本版のツアーツーリズムもある。例えば友人の50代会社員だ。休みの日には推しの地方公演を見るために、今日も今日とて南へ北へ。スウィフティーと違ってチケットが高騰しているわけではないのだが、地方のライブには首都圏のライブにはない楽しみがあるのだという。

 「推しがMCで、その地方の名物を食べた話を紹介することが多い。次の日、飛行機に乗る前にその名物を食べて、聖地巡礼的な観光を楽しむファンも多いですね」。また推しがインスタグラムに上げた現地の観光地で撮った写真と、同じ場所、同じポーズで写真を撮るファンもいるそうだ。

 物価高騰や円安などの影響で今年のゴールデンウイークは、各地で意外に客足が伸び悩んだとの声も聞く。推し活が今度は地方創生の切り札に?

(ライター 福光 恵)