<2024.04.06>タイトル修正
<2024.03.30>起稿
中島みゆき
「新プロジェクトX 挑戦者たち」の「放送直前スペシャル」にメッセージ
(音声と文章で)
「どこかの片隅で着実に人間を支え続けている人間たちを見守って」(中島みゆき)
4月6日(土)19時30分から18年ぶりに復活するNHKの人気ドキュメンタリー番組「新プロジェクトX 挑戦者たち」の「放送直前スペシャル」※が3月28日(木)午後7時30分から午後8時42分まで放映された。
その番組の最後に中島みゆきが音声と文章でメッセージを寄せた(以下各全文)。
番組内終盤、「新・地上の星」が流れた。
※NHK+で4月4日(木) 午後8:41 まで見逃し配信
中島みゆき音声メッセージ全文
(句読点、改行は筆者)
「中島みゆきです。いよいよ『新プロジェクトX』が始まりますね!『地上の星』も使っていただけるそうで、『新・地上の星』として新しくレコーディング、ご用意させていただきました。これで『地上の星』には2つのバージョンが存在することになりますので、その日の気分で使い分けていただいたり、とか?
で、『新・地上の星』の方はどう違うかって言いますと、今どきは世の中何かとテンポが速くなりましたから、では曲もテンポをガッツリ上げようかとも考えたんですけど、私、早口で歌うとことのほか下手ですので、テンポではなくてキーの方をあげました。カラオケで歌ってくださるときには、お好みのキーの方でお願いいたします。
では『新プロジェクトX』の放送を毎週楽しみにお待ちしております。ありがとうございました~!」
中島みゆき文章メッセージ全文
(句読点、改行は筆者)
「プロジェクトX」が最終回を迎えたのはずいぶん遠い日のことだったような気がします。「もう何処にも地味な人生を見守ってくれる人は居なくなったのかぁ」と寒々とした気持ちになったものでした。
日々を重ねながら記憶に刻まれていくものといえば、より華やかに目立つ人々の名前ばかり。それが当然のことと理解はするものの、心のどこかで探し続けていたのは、たとえば「まなざし」といったような何かだったのでしょう。私にとってのそれはあの最初の日に受け取った、新番組企画書という分厚い書類の束でした。
どんなに時は流れ、どんなに地図は塗り替わっても、どこかの片隅で着実に人間を支え続けている人間たちをこの「新プロジェクトX」がこれからも見守ってくれることを信じたいと思います。
中島みゆき「地上の星」(2000年)