長渕剛が総合エンターテインメント誌「JUNON」3月号[特別版]の表紙を飾った。1月24日、長渕剛が自身のInstagramを更新し、嬉しそうにその「JUNON」を抱えて自撮りする写真を公開した。

 

ねえ、JUNONだぞ、おい!✨

 

 

仕事もプライベートも多忙。毎日22時過ぎになると自分の時間が取れる。

 

ギターを抱え、ポロポロ弾きながら、撮りためている映画やドラマ、ドキュメンタリーなどを見るのが自分の気持ちの安定剤。

昨日もそんな時間から、声とギターの音を落として弾き語りしてみた。

 

 

 

歌とギターコードが一緒に湧いて来たのが長渕剛の「ファイティングポーズ」(1984年)と「STANCE」(1985年)。やっぱり湧いてくるのはリリース以来長く気に入っている曲。

 

同時に高校時代(1983~1986年)の友だちや情景が蘇る。

 

 

 

私の認識として―

 

長渕剛は1979年のファーストアルバム『風は南から』当時から、自分の内面を見つめたり、自分自身を励まし鼓舞するような歌があった。例えば初期の4年間だけ見ても…

 

「長いのぼり坂」(『風は南から』1979年)

「逆流」(『逆流』1979年)

「顔」(『乾杯』1980年)

「もう一人の俺」(同)

「暗闇の中の言葉」(同)

「碑(いしぶみ)」(『Bye Bye』1981年)

「Bye Bye 忘れてしまうしかない悲しみに」(同)

「夢破れて」(『時代は僕らに雨を降らしてる』1982年)

「僕のギターにはいつもHeavy Gauge」(『HEAVY GAUGE』1983年)

 

こうした傾向がより顕著になり、収録楽曲数的にも増えてきたのがアルバム『HOLD YOUR LAST CHANCE』(1984年)、『HUNGRY』(1985年)からだと認識している。

 

弾き語りした上の「ファイティングポーズ」は『HOLD YOUR LAST CHANCE』に、「STANCE」は『HUNGRY』に収録されている。

 

ちなみにこの2枚のアルバムから(2枚だけとも言える)長渕剛が突然ロック的になった。風貌も、曲のアレンジも、アルバムのジャケットも、ライブパフォーマンスも、本人も意識してロック路線に向いていた。長渕剛の「変化(変身)」の第一期がこのあたりだと感じている。

 

長渕剛のそうした内面にベクトルを向けた楽曲が凝縮されているのがアルバム『STAY DREAM』(1986年)で、名盤と言っていい。

 

 

その翌年出たアルバムが『LICENSE』。これも多くの人に支持された名盤。

 

 

この一連のアルバムで長渕剛の人気はますます上がり、その後の『昭和』『JEEP』『JAPAN』で最高潮に達した。

 

1984年の『HOLD YOUR LAST CHANCE』から1991年の『JAPAN』までの7年間のアルバムに収録されている多くの自身の内面を歌った楽曲には、もがいている長渕剛、悩んでいる長渕剛、怒っている長渕剛、悔しさいっぱいの長渕剛、等身大の長渕剛、正直な長渕剛が間違いなくそこにいる。

 

それらの表現が深まり、聴く人の気持ちを代弁しているような言い回しが増えていくほど多くの人の心を掴み人気は上がっていった。デビュー当時のそうした楽曲の何倍も私の心にも刺さった。

 

 

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それはさておき、またまた”事情に詳しい芸能関係者”なる、本当にいるのかいないのか分からない、多分いないであろう人間の言葉を引いて、「長渕剛さんが引退を発表するという噂です」と書き立てる記事が、数日前ネット上を飛び交っていた。

 

それもいつものように、書いた側の責任を明確にしない、引退するともしないともどっちにもとれる曖昧かつセンセーショナルな表現のタイトルで。

 

これに関する長渕剛サイドからの公式情報は何もない。かりに何らか公式発表があれば、内容はどうあれ、それを受け止めればいい話し。

 

 

昨年9月28日に大阪城ホールで行われた「OH!」ツアー最終公演での長渕剛の発言、下の映像2分37秒時点からの発言がきっかけだとは思う。

 

 

 

「そろそろ何かやらんかい、という声が出ている。2年後(2025年)の10月、ラストステージ桜島、やります!!」

 

この日の発表に先駆けて長渕剛は中日スポーツの取材に応えて、21年ぶりの桜島ライブを決意した背景を語っていた(2023年9月29日付)。

自分自身も長渕剛として生きる上でのラストっていうことです。その先のことはちょっとわからない。それほどの決意を持ってやるべきことだというふうに僕は思ってます。自分の命ある限りそこに費やしてみたいなという思いになりましたね」

 

下線部(筆者付す)はいかにも長渕的発言だし、ここだけ読めば「引退」的なニュアンスを感じなくもないが、文脈から察すると、桜島を会場としてのライブはこれがラスト。2025年予定の桜島ライブ以降、自分がどうなるか、どうするかはまったく分からない(決めていない)。この桜島ライブが最後だという思いで、これに賭けるという主旨でしょう。

 

昨年9月時点でここまで語っていた。なぜ約4か月も経った今頃になってこうした煽るような報道がなされるのか?ちょっと意図が分からない。

 

重複するが、公式発表があるのであればそれを待てばいいし、その内容を受け入れるしかない。そもそも発表がなければないで、変わらず見守り、応援していけばいい。

 

ここからは蛇足、与太話。

 

まぁ、今はどうかは定かではないけど(そういう発言がないから分からない)、デビュー当初長渕剛は吉田拓郎を尊敬し、よく連携を取っていた。少なくともアルバム『HEAVY GAUGE』の頃まではそうだった。

 

その長渕剛が、吉田拓郎がとった引退へのプロセスを踏襲するつもりなのかな?…まだやれそうなのにスパッと引退する…そんなバカな推察も一応はしてみたけど。まぁ、与太話です。

 

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それよりも、私の中では昨年4月8日、長渕剛本人の「ニューアルバム、超特急で制作中」発言の方が気になっている。

 

「今、ニューアルバムを作ってるんだ、実は。今ね、超特急で作ってるよ。だからツアーに間に合うように(2023年6月24日ツアー開始)、リリースできるようにしますんで、待っててください。(…)(アルバムにどんな楽曲が入るのか?は)言わない。『ダイヤモンド』は入れますよ」

 

ここまで言ったは言ったが、今もニューアルバムは出ていない(笑)。これもひとつのご愛嬌かな?(笑) 内容レベルの差はあれど、この手のご愛嬌、長渕剛、時々見せるので。まぁ、ニューアルバムを出して欲しい気持ちは変わらないけど。

 

 

…なんでこんなに長くなってしまったかな??

 

書き始め当初は、長渕剛の「ファイティングポーズ」と「STANCE」、いい歌ですよ。機会があれば聴いてみてください、とだけ言おうとしてたのに。

 

こうなったら、桜島ライブつながりで、この2曲の2004年桜島オールナイトライブからの音源も挿入し、この記事は止め。