2023年11月26日
「松山千春 ON THE RADIO」(2)

 

これまで何度か話してきたことだったが、番組の最後に「北海道の寒さ」について語り(以下ボールド)、自曲「雪」をかけて番組を終えた。

 

松山千春の語りの下に、私自身が思う、北海道の寒さを伝える松山千春楽曲を挿入した。

 

 

(51:50~)


(これからかける俺の「雪」という曲ですけど)確かに、今の北海道の雰囲気を感じてもらえればありがたいなと思うんですけど。寒いんですよ、とにかく。寒いって、中途半端な寒さじゃないんだよ。風なんか吹かれたら、痛いんだよ。“何すんだ、このヤロー!”っていうぐらいね。

 

そんな中、雪が降ってくるだろう?そうすると、気持ち的にですよ、寒さが和らぐ。この雰囲気、なかなか(暖かい地域の方々は)分からないと思いますけど。ただ寒いんじゃなくて、そこにチラチラっと雪が降って来たら、“ん~ちょっと普通と違って、ちょっと暖かいんじゃないか?”みたいな気持ちになる、それが北海道の人間の気持ちでしょう。

 

最後の曲となりました松山千春「雪」

 

 

 

私が上の松山千春の話しを聴きながらすぐに連想した松山千春の曲は「冬の嵐」

雪降り積もる白く寒い街、雪が全ての音を吸収したかのような静寂さと、そこで自身を見つめる一人の人間の孤独、懐古、葛藤そして決意。それらが三拍子のマイナーメロディに乗って聴く人に届けられる。

 

「雪化粧」にもほぼ同じような感想を抱くが、歌っている世界が違うので、単純比較はできない。

 

歌詞で表現されている情景、時間の厚み、そして見つめる自身の内面世界を表現した歌詞は、おそらく松山千春が意図して構成し、かつ念入りに推敲を重ねて生み出したものではなく、自然と湧き出(い)でたものだろう。

 

そうであるからこそ「冬の嵐」、松山千春の良さと世界が凝縮された一曲だと思っている。

 

 

 

窓をあければ 夜の間に
雪が街を覆いつくし ただ銀世界
息の白さに 肩をすぼめて
今日がどうか昨日よりは

よい日であれと
愛よ 恋よ 友よ
夢よ 過去よ 憧れ
嵐よ 過ぎ去れ 心の中で
吹き荒れつづけた 冬の嵐よ

街は静かに 音もたてずに
キラリ キラリ 輝いてる ただ銀世界
やりきれぬ思い 瞳 あふれて
逃げ出すより きっと何か

できるはずだと
愛よ 恋よ 友よ
夢よ 過去よ 憧れ
嵐よ 過ぎ去れ 心の中で
吹き荒れつづけた 冬の嵐よ

嵐よ 過ぎ去れ 心の中で
吹き荒れつづけた 冬の嵐よ

 

(松山千春/アルバム『起承転結Ⅱ』から)