おととい、2023年9月29日は「満月」の「中秋の名月」。中秋の名月が満月と一致するのはむしろ稀で、次の一致は2030年。あと7年後、筆者は齢62。欠けることなき円満な人格へ、まだまだ修養は続く▶筆者、仕事に目を奪われ不覚にも29日の中秋の名月を見損ねた。多くの友人たちがその様子をそれぞれの写真や映像、言葉でSNSにアップしていた。自分を遥かに超えた大いなるものに見守られる時、誰もが詩人、歌人になる。▶中島みゆきは「月はそこにいる」の中で「どこにいようと 月はそこにいる 凛然(りんぜん)と月はそこにいる」と歌う。太陽や月は、人間世界がどうあろうと、いつもそこにあって、決して運行を止めない。▶例えば自分が人生の苦境にある時、太陽はそれに立ち向かう勇気やパワーを沸き立たせてくれる。月はその中での束の間の休息、優しく包み癒してくれる。▶「逝きし母(も)の 笑顔に似たる 今宵(きょう)の月」―学生時代、筆者が21歳の時に詠んだ汗顔の拙句である。筆者が20歳の時、45歳で逝った母の笑顔は今も月となり太陽となり筆者を包み勇気づける。▶再び上の中島みゆき。「日々の始末に汲汲(きゅうきゅう)として また1日を閉じかけてふと 立ちすくむ」―多忙な日々。とかく汲汲となる自分自身が悠々と大切な今を生きられるよう、大いなるものをふり仰ぐ。深呼吸する。 (虹) 2023.10.1-

 

(2023年9月29日友人撮影)

 

※「家路」
虹野かなたBlogのコラム。「家路」は浜田省吾楽曲タイトルから。題字はMicrosoft Word