長渕剛
【ダイヤモンド DOCUMENTARY OF
TSUYOSHI NAGABUCHI 】
本編一部無料公開!
(10分21秒間)
2023年4月8日公開
バックバンドメンバーやスタッフが長渕剛から怒鳴られている映像は気の毒なのであまり観たくないけど、オーディエンスに喜んでもらうためにどこまでも自分たちの感覚を研ぎ澄まし、パフォーマンスを磨き上げていく長渕剛の姿勢は、よく分かる。
40数年追いかけ応援し続けて来て、風貌は変わりに変わったし、1980年代初頭のライブでの残像などがあるので、「こんなタイプだったっけ?」と今でも時折思う時がある。
中野サンプラザで今、目の前で長渕剛が歌っているのに、1985年1月、日本武道館で歌っている長渕剛が過ったり。
でも本質は、いつもお客さん、オーディエンス第一で、そのために自分を追い込みながらやってきたことはまったく変わっていなとあらためて思う。
そうした姿勢やこれでもかというリハーサルは、やっぱりライブ本番に現れて、いつもと同じ曲をやっても毎回パフォーマンスが違うし、その度に完成度は上がっている。
長渕剛とバックバンド、スタッフの気持ちが一つの塊となって伝わってくるのを実感する。
時折、“いつかの少年”が負の面で顔を出す時はあるが、いい感じで年齢を重ねているのだと思う。
一時期よりは周囲に激しく当たることは少なくなったように思うし、「あの頃は何も分かっていないクソガキだった」と、自身を省みているのだろうなという発言も増えた。
いつまでもファンの前で歌っていたいと、老いと向き合い、それに勝てないまでも必死に抗い懸命に努力を重ねる。
表現方法は違うが、矢沢永吉と通じる部分を感じる時がある。
自分のコンディションのことでファンに心配させないし、こちらも心配もしていないけれど、いつまでも歌い続けて欲しいと願う。
長渕剛―「夢破れて」(1982年)