<2022.11.27>起稿

 

 

今日(2022年11月26日)、ある場面で松山千春の楽曲タイトル「祈り」と「リクエスト」、「新城だけ」という単語を目にした。

 

「祈り」は私の中では松山千春楽曲中、十指に入ると言っていいほど好きな曲。上の単語を見て、一気に書いたこの稿。

 

貴方にめぐり逢えた事 それが何よりでした
神様がいるのならひとつだけ祈りたい
できるだけ おだやかな 人生を あの人に

 

 

若い頃、付き合ってくれた女性の、もっと広く大きく言えば、これまで出逢った人たちの、さらに全世界の人たちの人生の日々がどうか穏やかであれ、無事であれと祈る。

 

「祈り」は2006年11月1日にリリースされた59枚目のシングル。

リリース直前、「松山千春デビュー30周年コンサート・ツアー2006 『再生』 (秋)」の10月30日、 立川市市民会館 (現:たましんRISURUホール)で初めて聴いた。

「もうすぐ発売なんだけど」と前置きしてフルバンドで歌い、歌い終わった後「俺の歌は、最後まで聴かないとなぜそういうタイトルなのか分からない」と語った。本当に感動し、背筋がぞくぞくした。


1階中盤の席とは言え、キャパシティ1,200の大ホールで、他と比べて客席に角度がついているこの会場では歌う松山千春は至近距離。今でもあの歌っている時の松山千春を映像で覚えている。

 

(デビュー30周年記念ライブ/北海道岩見沢キタオン)

 

2020年10月4日放送の「松山千春 ON THE RADIO」から、以下のとおり”開始宣言”して、毎週のラジオ番組で1曲、ライブでの弾き語コーナーが始まった。

 

コロナ禍でコンサートが出来ない。公式サイトさえ持たず、YouTubeやSNS、配信ライブなども一切やらない松山千春が、せめて自分らしいやり方で歌を届けたいと始めた。
 




実は今日はギターをスタジオの中に持ってきまして。弾き語り。だってよ、俺YouTubeとか云々やらんべや。ましてやブログもないし、ラジオがみんなとの繋がりと言えば繫がりだったりするんだけど。

わざわざそんなYouTubeで流して金とるぐらいだったらな、毎週のようにただで弾き語りした方がずっとフォークシンガーらしいと思ってるからな。

 

この日(2020年10月4日)の「おいで僕のそばに」から始まり、翌2021年4月18日の「網走番外地」まで全29曲を弾き語りで歌った。どんな曲調の歌であれ、使うギターはGodinで通した。

 


29曲の中には「君が好きさ」「黄昏」「星空」「バラード」「途上」「あの頃」「愛のゆくえ」「愛は…」など個人的に大好きな曲も歌われた。

 

その中に「祈り」もあった。2020年11月22日に歌われた。

歌う前に語っていた。

 

さて、ここからは弾き語りをします。今回はちょっと恋愛の曲でね「祈り」という曲をこれから歌いますけど。これは2006年ですから、今から14年前。自分、すごく好きな曲なんですよ。

普通だったら、テレビだったら字幕スーパーが出てですね、詞がでてきたりするんだけど、今回はですね、皆さんにまず詞を聞いていただいて、「祈り」という曲ですよ。

 

この後、歌詞全編を松山千春本人が朗読し、弾き語りが始まった。


さよならも 言えないまま  貴方から離れて行く

楽しいだけの 毎日は  夢が夢になるだけ
いくつもの季節が過ぎ  貴方との過ごした日々
言葉にすると 泣き出しそうで  全て思い出にする

愛してる 今だって この胸は ときめいて
こんな日が来るなんて 思ってもみなかった

 

心から愛したけど 何もかも捧げたけど
いつも不安な 毎日は 愛が愛を追い越す
もう そんな 若さじゃない  お互いに気付いていた

貴方にめぐり逢えた事  それが何よりでした

神様が いるのなら ひとつだけ 祈りたい
できるだけ おだやかな 人生を あの人に

 

愛してる 今だって この胸は ときめいて
こんな日が来るなんて 思ってもみなかった

 

※その時の弾き語りでの「祈り」音源

 

 

歌い終わって―

 

「祈り」という曲を聴いていただいて、いかがでしたか。タイトルは「祈り」なんですけど、“祈り”という言葉が出てくるのは二番目のさびで、「神様がいるのなら ひとつだけ祈りたい」…ここでしか出て来ないんだ。 

けど、そういう気持ってみんなも経験したことがあるんじゃないか。ずっと一緒にいたいと思っても、このままじゃお互い足を引っ張り合って歳をとっていくだけ。だったら別の人生も…という意味で、このカップルは別れていくんだけどなぁ。 

ほんとに“祈る”という、相手に対してだぞ。それほどの恋愛をみんなちゃんとしてきたか、またこれからも出来るんだろうか。

 

この期間は毎週ギターを抱えてラジオを聴き、松山千春が弾き語りする曲に自分のギターを合わせた。本当に毎週楽しみで、幸せなラジオタイムだった。

 

父、母をはじめお世話になった方、仲のよかった友だち…もう亡くなってしまった人たちを忘れないことが、その人たちへの祈りだと思っている。

 

恋愛に限ったことではなく、松山千春も上で語ったとおり、不思議な縁で出逢ったすべての人たちの無事安穏をいつまでも祈り続けられる自分でありたい。