小田和正らが所属していたOff Courseは「1982 Off Course Concert“over"」ツアーのラストとして、1982年6月15日~30日の間で日本武道館10日間公演を行った(6月30日が最終公演)。
当時私は中学3年。同じく1982年の7月24日に北海道は札幌、真駒内屋外競技場で行われた「松山千春5万人ライブ」とともに、当時の音楽シーンの中で大きな話題だった。
松山千春にウェイトを置きつつ、Off Courseも聴いていたので、この日本武道館10日間公演にも注目していた。
その日本武道館最終公演が行われてから今年がちょうど40年。
それを記念して今年8月31日に『Off Course 1982・6・30 武道館コンサート40th Anniversary BOX』が発売される(16,500円 UPCY-90094 2SHM-CD/DVD & Blu-ray/ブックレット)。
その一環だろう、先日7月2日にはNHK・BSプレミアムで、「伝説のコンサート」シリーズで「オフコース『1982.6.30日本武道館』」が、リマスタリングが施され放映された。それとセットで、Off Courseの舞台裏に密着した同年放送のドキュメンタリー番組も放映された(これもリマスタリング)。
リマスタリング技術も”時進日歩”と言っていいほど、時々刻々と向上し続けている。デジタル技術の発展は本当にすごい。
ちょっと前に放映されたリマスターされたライブ映像よりも、今回の放送の方が映像、音声ともに各段に質が向上していて、美しくクリアに再現されていた。
上の『Anniversary BOX』に先行して、日本武道館最終公演の前日の位置付けで、先月6月29日にLIVE‐CD『Off Course 1982・6・30 武道館コンサート40th Anniversary』が発売された(BOX同梱と同じ内容)。
このライブでドラムを務めた元Off Courseのドラマー大間ジローさんは秋田魁新報社に対して初CD化されたこのライブ音源を「当時を知らない若い世代にも聞いてほしい」と語っていた(7月29日同紙)。
【収録曲】
M01 NEXTのテーマ~僕等がいた
M02 心はなれて(インストゥルメンタル)
M03 愛の中へ
M04 メインストリートをつっ走れ
M05 君を待つ渚
M06 思いのままに
M07 哀しいくらい
M08 夜はふたりで
M09 さよなら
M10 僕のいいたいこと
M11 心 はなれて
M12 言葉にできない
M13 一億の夜を越えて
M14 のがすなチャンスを
M15 YES-NO
M16 愛を止めないで
M17 I LOVE YOU
M18 YES-NO
M19 YES-YES-YES
M20 NEXTのテーマ
(トータル約97分)
もともと市販されたこのライブ映像を持っていたのでこれまで何度も観てきたし、今回のBS放送もあらためて観ているので、真新しく感じる音源ではないが、このCDを最近よく聴いている。
何より懐かしさが湧いて来る。その懐かしさは、松山千春5万人ライブの映像、音源同様、中学3年の時の教室、今年亡くなられた担任の先生、クラスの友だち、家族…そうしたものをまとめて蘇らせてくれるが故の懐かしさである。
ひとりでは生きてゆけなくて
また 誰れかを愛している
あなたに会えて ほんとうによかった
嬉しくて 嬉しくて 言葉にできない
(OffCourse「言葉にできない」作詞作曲:小田和正)
想う人がいる 想ってくれる人がいる
小さな幸せが支えてくれる
(小田和正「こんど、君と」)
いつも人に思われ、人を思い、人の中で生きて来た有り難さをあらためて思う。