2022年7月3日
「松山千春 ON THE RADIO」
今回のコンサート・ツアーでは、入っていなかった3公演(全19公演中)があったものの、基本的には4月16日初日の川口リリアメインホールから「ひまわり」(1997年)がセットリストに入っていた。
参加した東京国際フォーラムでも、ひまわりがウクライナの国花であることから、「歌詞内容は恋愛の歌だけど」と断ったうえで、ウクライナへの思いを込めて歌っていた。
松山千春―「ひまわり」(LIVE/1997年札幌)
そのことについて、7月3日のラジオでもリスナーからのメールを読み上げたあと語った。
(10分57秒~)
今回はそのぉ、(春の)コンサート始めようとした時にはね、まぁ、ひまわりってこれウクライナの国の花なんですよ。コンサートの曲目としてはじめ入っていなかったんですよね。ところが戦況がどんどんどんどん悪化していく。ほんとに逃げ惑うウクライナの人たち…。

…ほんとに非道だよな。まぁプーチンと言った方がいいのか、ロシア軍って言っていいのか、とくにここに来てもう無差別だもんなぁ。どう考えたってあれはスーパーマーケット※を狙ったとしか思えないよな。(…)
やっぱり戦争はよくないよ。俺も戦争をしらない世代だけどな。やっぱり無辜(むこ)の命をいとも簡単に奪ってしまう、やっぱり未来ある子どもたち、その未来を奪ってしまう、っていうのは何よりも重大な犯罪だなと思いますしね。一日も早く停戦に向けて、何とかしてもらいたいなと思いますね。(…)できれば一日でも早く平和な日が戻って来るといいなと思います。
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※松山千春が語った内容はおそらく次のこと
2022年6月27日の現地時間15時51分ごろ、ウクライナ中部のポルタワ州クレメンチュクのショッピングセンターにロシア軍のミサイルが着弾、6月29日までに市民20人の死亡を確認、さらに多数の行方不明者と重傷者が出ると報じた。

(写真/ウクライナ国防省 現場付近の監視カメラ映像から)
THE ALFEEが2月23日にニューアルバム『天地創造』をリリースし、その後全国ツアーを開催した。タイトル曲の「天地創造」について、作詞作曲の高見沢俊彦さんは「コロナ禍の後、新しい生活様式の中で、新しい世界を作っていかなければならない。そのヒントは身近にあるかもしれない。そういう意味での天地創造です」と語っている。
さだまさしが最新アルバム『孤悲』に収録されている「キーウから遠く離れて」を、発売に先行してテレビやライブで歌っていた。その歌詞の世界の奥深さと問題提起の重要性からか、話題作として注目された。
長渕剛は4月20日にデジタルシングルとして「REBORN」をリリースした。昨年末の関東限定スポットライブから披露している曲。コロナ禍を筆頭に、苦難に直面し、挫折した人たちに「人は何度でも立ち上がることができる。生まれ変わることができる」とメッセージを送る。
TUBEが6月22日にリリースしたニューシングル「夏立ちぬ」。その中で「てのひらのテレビから戦争のニュース/電車の中で見るなんて/間違った未来だと誰か言ってよ/見えない別れ道」と、ウクライナ戦禍を思い歌う。
またカップリングとして新しいアレンジで歌い直した「ひまわり」”Love & Peace ver.”を収録している。
桑田佳祐が作詞作曲し、同じ年齢の佐野元春、世良公則、Char、野口五郎とともに歌った「時代遅れのRock'n'Roll Band」の強いメッセージと社会へのインパクトは言うまでもない。
未曾有のコロナ禍、ウクライナ戦禍に直面し、それぞれのミュージシャンが自分なりの表現方法で、必死にメッセージを送っている。
フォークシンガー松山千春、今こそ歌って欲しい。
正直なところ、いちファンとして長く溜飲下がらず、残念な気持ちが続いている。
今こそフォークシンガーとしての底力を見せて欲しい。