<2025.07.26再掲>
<2023.7.24再掲>

<2022.4.13一部加筆・再掲>

<2019.6.25>

 

 

小田和正アルバム『そうかな』(↑ 2005年6月15日リリース)

9曲目「明日」

 

CDジャーナル、この曲のレビュー


「君のためにありふれた明日だけを願う……AORっぽい幕開けから、なにげない毎日の大切さを綴ったミディアム・バラード。フレーベル少年合唱団、すずかけ児童合唱団とともに明日へと高らかに歌い上げる希望に満ちたラストは感動的」
 

次から次へと起こる悲しく痛ましい事件、事故、災害、戦争、紛争。

 

ただ祈り続けること そのほかに自分が
できること その時あるだろうか

(小田和正「明日」)

 

それらを前にして、自分に出来ることがなかなか見つけることができず、根本的には人々と世界の平穏無事を祈るしかないと思うことが多い。

 

人の命に軽重や差別はないけど、やっぱり子どもや世のお母さんたちの笑顔広がる社会であって欲しいと願う。

 

同じ事を繰り返すのが人間の常。平和への願いも愛情も全部置き去りにして。

 

人間世界に共通する普遍的な「大切なこと」がある。それを守るために、そして一人一人が持っている「大切なもの」を守るために、涙に震えながら、勇気を振り絞って戦う時がある。一歩踏み出さなければいけない時がある。

 

今からもう20年数年前、小田和正、日本武道館ライブ。ピアノ弾き語りで聴いた「風の坂道」は今もあの時の歌うシーンとともに、いつも自分の中で響いている。

 

明日(2019年6月26日)参加するさいたまスーパーアリーナでの小田和正コンサート。チェックした他公演でのセットリストを見ると、「明日」を歌っている。ぜひ歌って欲しい。

 

世界中の君たちよ  気づかないうちにいつからか
大切なことが僕らの 心の外へ こぼれていないか

(同上)

 

”世界中の君たち”に呼びかける「明日」と、”自身の内面”に呼びかける「風の坂道」。ベクトルは違うが、優しさの中に強さが光る、一人の人間の中にある「大切なこと」=「勇気」と言っていいかもしれない。それを奮い起こさせるような歌詞は見事。

 

聴いていて、自分の中から力が湧いてくる感覚がある。

 

 

君のためにありふれた 明日だけを願う
待ち合わせた あの駅へ 走る君が見たい

もし 当たり前の 笑顔消えて

哀しみだけが 世界をつつんだら
たゞ祈り続けること そのほかに自分が
できること その時あるだろうか

明日 きっと またこゝで

その笑顔に会いたいから
透きとおる 日射しの中で

この坂の上 君を待っている

君のために ありふれた 明日だけを願う
あの交差点で 交わし慣れた さよならを聞きたい

でも 分かっていても やがて人は

同じ過ち繰り返すんだ
あのとどかない想いは 忘れられた約束は
雨に打たれたまゝ置き去りにされて

明日 きっと またこゝで

その笑顔に会いたいから
透きとおる 日射しの中で

この坂の上 君を待っている

いつもあの店で二人 街ゆく人を見てた
なにげない毎日が 手の届かない

思い出にならないように

涙に震えながら

戦うべき時があるんだ
守るべき人のために

その哀しみを 乗り越えるために

明日 きっと またこゝで

この世界が続く限り
透きとおる 日射しの中で

 この坂の上 君を待っている

でも 世界中の君たちよ

気づかないうちに いつからか
大切なことが僕らの

心の外へ こぼれていないか

明日 きっと またこゝで

その笑顔に会いたいから