<2022.2.8映像挿入・再掲>

<2019.10.13記事>

 

 

CHAGE and ASKA「ロケットの樹の下で」

 

2001年4月リリースのシングル、同年12月のアルバム『NOT AT ALL』にも収録されている。作詞・作曲はASKA。ASKAが同級生を励ますために作った歌と言っているとおり、ASKA一流の見事な比喩表現を交えながら、友だちを励ますために一生懸命語ろうとする様子がよく伝わる。

 

励ましの「励」という字は「万」と「力」で成り立っている。大切な人を思う一生懸命な励ましは、相手に万の力を与えるものである。また、人を励ますことで自分自身もまた力を得る、元気になるということを体験的に実感する。

 

 

失意の中にいると、自分から見える狭い世界がすべてのように思い込む。

悪い時はさらに悪いことが重なるもので、自分だけがこういう状態に置かれていると嘆く。

 

そんな自分から抜け出て、両手を広げ青空を見上げて大きく深呼吸することも大切で、それと同じように、ロケットのような形をした樹があるあの丘に登って、街を見下ろさないかと誘う。

 

周りの人がどんどん進んでいって、自分ひとりが取り残されたような気持になる。

俺だけか…言い知れぬ孤独感に襲われ、打ちひしがれ、自分で自分を追い込む。

 

そんな時―改めてなぜ自分がその道に生きるのか、なぜそれを成し遂げたいのか、自分の夢は何なのか―原点に立ち帰り確認することが大切。

そのことを

 

「遥かなるものを戻し合おうか」

 

という上質な表現で相手に語り掛ける。

 

大丈夫。あくまでまだまだ道の途中、人生の旅程の何処か一場面である。
どうあれ、今のそこだけ切り取ってすべて終わるもんじゃない。まだまだこれから。

また前を向いて歩き始めればいい。

 

[MV] ロケットの樹の下で / CHAGE and ASKA

 

「そこから見えるすべてが今の俺だ」と笑う
言葉を選ぶと

なんだかお前を寂しくさせるかな

無駄に孤独を 集め過ぎたね
切り取られた場所を出て

あの町を見下ろさないか
返したい言葉があるんだ

ここは途中だ 旅の何処かだ
ひとつだけ多くても

ひとつ何か足りなくても
終わるもんじゃない


悪い事がいくつか つづいただけさ
お前のコピーも

大人になれば解ってくれるさ

時に周りの奴が 偉く思えて
取り残された気持ちになって

自分を使えなくなる
遥かなるものを戻し合おうか

ここは途中だ 旅の何処かだ
ひとつだけ多くても

ひとつ何か足りなくても
終わるもんじゃない

突然の雨 合図もなしに
ゴールを争うような

勢いで駆け込んだ
古いロケットのような

あの丘の樹の下で

ここは途中だ 景色は変わる
ここは途中だ 旅の何処かだ
ひとつだけ多くても

ひとつ何か足りなくても
終わるもんじゃない

あのロケットの樹の下で

 

「ロケットの樹の下で」

(ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA

 -40年のありったけ- in 日本武道館)

 

 

 

 

 

 

<セカンド写真>
【撮影者】@yukko.photoさん
【撮影日時】2019-06-02
【撮影情報】北海道 クリスマスツリーの木