松山千春「大空と大地の中で」

 

言わずと知れた、松山千春の楽曲の中では最もスタンダード化し、松山千春を知らない方々も知っている歌だろう。

 

後年(1998年)リメイクされ、あるシングルのカップリングとして収録されたものの、最初は1977年発表の松山千春ファーストアルバム『君のために作った歌』に収録されているだけだった。

 

 

「果てしない大空と 広い大地のその中で

いつの日か幸せを 自分の腕でつかむよう」

 

「吹きすさぶ北風に 飛ばされぬよう 飛ばぬよう」

 

「生きることがつらいとか苦しいだと言う前に 

野に育つ花ならば 力の限り生きてやれ」

 

…シングルでもなんでもないこの曲は、そのスケールの大きさと歌詞の前向きさ、力強さが聴く人を勇気づけ背中を押す歌として定着していった。

 

ライブではほとんどアンコール中か公演ラストで歌うことが定着しているが、2021年秋のツアーでは第二部の1曲目で歌っていた。昔はコンサートのオープニングで歌っていたこともあり、個人的にはそこに入れた方がいいと思っている。
 

 

さて、2022年1月9日(日)、長男の「成人式」

 

私の「成人式」の時は、その2か月後に逝去する母の闘病の最終盤に差し掛かっていて、父も妹も私も疲労のピークだった。父は「何もしてあげられなくて悪いな」と言って10,000円くれ、私はそれでパーカーの万年筆を買った。あの頃のことは何もかも鮮明に覚えている。

 

早いもので、今、我が子が二十歳。

男の子の可愛さは先払い…小さい頃あんなに可愛くて懐いていた長男も成長とともに無口になり、風貌も子猿からボス猿を経て結局ゴリラになってしまった。

 

2019年4月、受験勉強を頑張ってせっかく入った大学も、コロナの影響でその時は入学式はなく(昨年、2年目でその意義を留めて開催された)、キャンパスに行くこともなくひたすら自宅で一人オンライン授業。

 

これはこれで気の毒な話しで、その影響で、無気力になったり不安定になったりする学生が増えた、いわゆる世間で言う「大学2年生問題」ど真ん中の学年。

 

その中で2019年、2020年と、よく大学生活を乗り越えて来ている。

去年の後期からはゼミも始まり、幸いかなりハードな学問を強いられることで有名な先生のゼミに入れたようで、それ以降は勉強する時間が圧倒的に増えた。

 

3年になるとすぐに就職活動(準備)が始まる。大学ではそれに向けて、現在の2年生へのキャリア教育にも注力する。長男もぽつぽつ準備を始めているようで、近々大学のキャリアセンターに個別相談に行くようなことも言っていた。

 

就職の準備をしながらも、一生のうちで一番財産になると言っていい大学時代の残り2年間を、楽しく有意義に、いろんなことをやりながら過ごして欲しいと思う。

 

親は金銭的なことを含めバックアップしかできないが、長女、長男ともに、健康第一で、自分の生きたい道を行け、できれば何らかのかたちで社会や人々のために生きる生き方を、と願っている。

 

吹きすさぶ北風に飛ばされぬよう飛ばぬよう、自分の道を力の限り生きてやれ。

 

松山千春コンサート・ツアー2021春 5/5(水・祝)長野ホクト文化ホール

「大空と大地の中で」