自身の公式WEBサイトも持たない、公式的なSNSも一切やらない松山千春のライブ映像配信が続いている。

 

映像はすべて4月29日から6月30日にかけて行われたコンサート・ツアー2021春からのもので、7月1日、14日、24日、26日に配信、これまで6本、7曲が公開された。

 

これまでネット上での公式的なものが一切ない松山千春のライブ映像が観られるのは、ファンとしてはこのうえなく嬉しいことで、次はどの曲が来るか、楽しみにしている。

 

日本コロンビア松山千春ページの各映像の冒頭に書かれているように、この配信は「J-LODlive事業による公開」である。この松山千春ページで見るまではまったく馴染みのない言葉だったのでちょっと調べてみた。

 

J-LODlive事業とは、国の「コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金」のことで、「日本発のコンテンツの海外展開を促進し、日本ブーム創出を通じた関連産業の海外展開の拡大および訪日外国人等の促進につなげることを目的」に設置され、令和2年度補正予算でその財源が確保されたもの。

 

新型コロナウイルス感染症のまん延の影響により、公演を延期・中⽌した主催事業者に対して、ライブ公演の開催及びその収録映像を活⽤した動画の制作・配信の費⽤の⼀部を補助するという。

 

 

例えばコンサートで言えば、新型コロナウイルス感染症のまん延の影響により2020年2月1日以降に予定していた公演を延期・中⽌したイベンター(主催者)が、1公演につき1件申請でき、その経費の1/2(最大5,000万円)が国から補助される。

 

これまでの松山千春のライブ映像は、イベンターであるFOB、BEA、DUKE、SUNDAY FOLK PROMOTIONから配信されている。コンサートに参加した松山千春ファンの方々のブログに「会場にカメラが入っていました」というコメントが多かったのは、この事業の収録のためのカメラだったのではないか。配信した各イベンターは国にこの映像の制作・配信などにかかる補助金を申請するということだろう。今後のライブ作品(Blu-ray/DVD)発売のためのカメラかどうかは不明。

 

今回の松山千春コンサート・ツアー2021春のすべてのイベンター(主催者)がこの事業に申請するという合意のもとツアーが始まったとすれば、まだ配信していないイベンター(主催者)はキャンディープロモーション広島(広島)、ギルドネクスト(福島、仙台)、あとはゲンキインフォメーション札幌 (札幌)ということになる。

 

東京公演と大阪公演は完全に中止になったため、ネクストロード(東京)とサウンドクリエーター(大阪)からの配信はないだろう。

 

初日の千葉市原市市民会館は会館自主公演なので、日本コロンビアから配信されたのかもしれない。

 

そうすると、残りは広島、福島、仙台、札幌と、最大あと4本はライブ映像の配信可能性があると見ていいのだろうか。

 

ここまでの配信で個人的に大きく心が動いたのは「黄昏」。これには本当に感動した。ツアーで歌われた曲で今後ぜひとも配信して欲しいものは何といっても「流浪」。福岡公演映像のオープニングのバックには「流浪」が流れているので、おっ!来たな!と思ったが「電話」だった。

 

次いで「優しい風」、そして「祈り」。この3曲は上記のまだ配信していないイベンター(主催者)が主催した会場で歌われている(札幌公演では「優しい風」と「祈り」は初日のみ)。その前提としてこれらの会場は昨年のツアーは延期・中止となっている。

 

重複するが、公式WEBサイトもSNSも持たない、今後も持つことはまずないだろう松山千春の公式に近いライブ映像の配信は嬉しく思うし、心から楽しみに待っている。

 

5/7(金)石川本多の森ホールから
「黄昏」

 

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2021.7.29 18:30記事

2021.7.29 23:54一部加筆