<2021.01.31>起稿(+1)

 

去年(2020年)だったか、ブログでお付き合いしてくださっている方が「大好きな歌で聴くたび泣ける。父を思い出す」と言って自身のブログで紹介されていた。

 

吉幾三「ありがとうの唄」

 

2001年8月にシングルとしてリリースされている。作詞作曲吉幾三。

 

この「ありがとうの唄」には二人称、三人称を表す、「お前」「子共」「父」「母」「姉さん」などが出てくるが、基本的に一人称、自身の独白的に歌詞が進む。

 

同じく吉幾三の「酒よ」(1988年シングル)も、その歌詞は徹頭徹尾、一人称で綴られている。

 

吉幾三さんが作った歌を全部聴いたわけではないが、この2曲に見られる「孤」の世界。良い意味で、来し方を振り返り、自分に縁する人たち、ものたちに感謝を捧げる自分一人の中にある心情を一人語りで表現する。

きっと気持ちを素直に歌詞に綴っているのだろう、聴いて感動する。

 

この歌を聴くと、やっぱり歌詞の世界同様に、亡き父と母を思い出す。父と母と過ごした情景が浮かぶ。小さい頃育った家やふるさとの風景が浮かんでくる。

父や母、家族、学校の先生、友だちの声が聞こえてくる。今いつも一緒に暮らしている家族を思う。思い出すたびに会いたいと思うし、思い出すたびに感謝しかない。

 

「ありがとう言えるよな 最後であればいい
お前にも子供にも すべての人たちに」

 

例えば、人や環境などへの恨みつらみで人生を終えたくもない。途中は様々あったとしても、最後は「ありがとう」と言える生き方を―当たり前のことだけどそう思う。

 

 

 

愛されて夢を見て ひとりで走ってた
振り返りゃ何もかも 遠くに見えていた
人は皆放浪者 いつしか年とれば
都会の中ふと思う 独りじゃない事を
ありがとう貧しさを あの時代ありがとう
寄せる波冬の風 勇気をありがとう

ありがとう言えるよな 最後であればいい

お前にも子供にも すべての人たちに

人生の曲り角 涙と故郷(くに)の酒
呑みながら口ずさむ 父から聞いた唄
ありがとう星空よ ふるさと見えました
夏の夜に浮かびます 笑った母の顔
会いたいが帰らない ひとりでここで呑む
眼を閉じてここで酔う ひとりでここで泣く

ありがとう言えるよな 最後であればいい
お前にも子供にも すべての人たちに

ありがとうふるさとよ 遠くてよかったよ
今は亡き姉さんよ 強さをありがとう
流れ星あの時は 願いをありがとう
ギター弾き 唄う事 幸福(しあわせ)ありがとう

笑うより泣く数が 多けりゃ多いほど
優しさをあげられる 男で居たいから

ありがとう言えるよな 最後であればいい

お前にも子供にも すべての人たちに
ありがとう言えるよな 最後であればいい
お前にも子供にも すべての人たちに
すべての人たちに
すべての人たちに