「コロナ後の世界」
シャドレ・ダイアモンド ポール・クルーグマン リンダ・グラットン
マックス・テグマーク スティーブン・ピンカー スコット・ギャロウェイ
大野和基[編]/文春新書/2020年7月20日
UCLA地理学教授でピューリッツアー賞受賞者、マサチューセッツ工科大学(MIT)の理論物理学研究者、人材論・組織論の権威であるロンドン・ビジネススクール教授、「世界で最も影響力のある百人」に選ばれたハーバード大学心理学教授でその分野の第一人者、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授、ノーベル経済学賞を受賞し、MIT他幾つもの大学で教鞭を執る教授でニューヨーク・タイムスのコラムニスト…世界を代表する知識人六人に世界と日本の行く末を問うたもの。
編者は2019年11月から12月にかけて世界各都市で上記六人にインタビューを行った。年が明け本年初頭、新型コロナウィルスの世界的拡大とそれが及ぼした影響を見落とさないために、編者は5月から6月にかけてこの六人にZoomやメール、電話で追加インタビューを行い、それらをまとめて本書として仕上げた。
第1章 独裁国家はパンデミックに強いのか (シャドレ・ダイアモンド)
第2章 AIで人類はレジリエントになれる (マックス・テグマーク)
第3章 ロックダウンで生まれた新しい働き方 (リンダ・グラットン)
第4章 認知バイアスが感染症対策を遅らせた (スティーブン・ピンカー)
第5章 新型コロナで強力になったGAFA (スコット・ギャロウェイ)
第6章 景気回復はスウッシュ型になる (ポール・クルーグマン)
「このパンデミックを世界史的な視座からどう見るべきか、景気はいつごろ回復するのか、新しい生活様式はどうなるのか、AIはパンデミックを解決できるのか――さまざまな視点から深い考察が繰り広げられました。(中略)
この新型コロナウィルスの流行拡大において、あえてポジティブな側面を見出すとするとしたら何か?
それは、私たちに深く考えるきっかけを与えてくれたこと。
六人がすべて、そう答えたことが印象的でした。自分の職業キャリアの価値を見直す、生きる意味を再考する、家族と過ごす時間の大切さを考える――多くの人々にとって、今回のパンデミックが人生をありとあらゆる面から捉え直す機会になったことは間違いありません」
(編者あとがき)