THE ALFEEの坂崎幸之助さんが、アコースティックギターへの思いを語っている映像がYouTubeに登載されている (THE ALFEE 2006年 DVDパンフ 公式版)。
その中で坂崎さんが語っている。
「ギターに関してはONLY ONEは難しいですね。何を弾くかとか、どんな環境で弾くかとかによって全然変わってきちゃうから、だらか増えちゃうんですよ」
「楽器っていうのは、野球選手で言うとバットとかグローブもそうだと思うんですけど、他人じゃ分からない、自分しか分からない。音も、たぶんね、どれで弾いても聴いた人はそんなに変わんないと思うですよ。それは高見沢も桜井も僕もですけど、弾いている人間だけがこだわっているようなところがあるんですね。でもそれは音楽やるうえですごい大事なところで、やっぱり自分の好きなギターを弾けるっていうのは、いわゆる、音楽をやる最大の喜びに近いものがあるんですね。(中略)自分の好きなギターを弾いて演奏できるっていうのは、みんなそういうふうに(大きな喜びと)思うところですね」
まったく同感で、一本一本すべて違う音色のギターを、曲に合わせ、場に合わせ、気分に合わせてチョイスして弾くと言うのは楽しくもあり、喜びである。
坂崎さんが言うように、その音の違いはほとんど弾いている人にしか分からない。
ライブなどではバンドの中のひとつとしてアコースティックギターの音を作るところもあるだろうから、余計に本人にしか分からない。
例えば、松山千春があれだけの本数のテリーズ・テリーのギターを弾き分けていても、客席からは音だけで使っているギターの機種は分からない(あえて言えば、何となく”丹頂鶴”テリーズ・テリーは分かる)。
友人のオットリーヤギター社長が、もやもやするような…いやいや、ギター好きには堪らない動画を昨日アップしていた。
まさに”弾いている人にしか分からない”ことを伝えるようなギター弾き比べ動画がこちら!
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「Martin D-45 1973年製」(画面向かって左)と「Gibson Hummingbird 1964年製」(同 右)、いずれも高級ヴィンテージギターの弾き比べ。
一番大きな違いは使っている材。
Martin D-45の材はトップがジャーマンスプルース、サイド・バックはローズウッド
Gibson Hummingbirdの材はトップがスプルース、サイド・バックがマホガニー
ブリッジやサドルなどの違いもあるが、使われている材によって音がまったく違ってくる。
両方とも低音が太く、煌びやかな高音がよく出ていると思うが、それを前提に、Martin D-45は全体的に重厚感のある音、Gibson Hummingbirdはザクザク感のある音。ちなみにGibson HummingbirdのきょうだいモデルのGibson—DOVEは材がメイプルなので、同じGibsonでももっと丸みのある籠った音。
重厚感とかザクザク感とか、籠っているとか…書きながら、ギターを弾く人しか分からないなと改めて思ったので、このあたりで終わり。
ともあれ、この二本だったらどっちがいい?悩んだ時には、先立つものさえあれば、両方買うのが一番。