ギタリストの安田裕美さん(シンガー・ソングライター山崎ハコさんの夫)が、大腸がんのため、6日に亡くなったことを今日の音楽サイトやスポーツ各紙が伝えた。享年72。
山崎ハコさん コメント
大変な事ばかりの中、心苦しいのですが、山崎ハコよりお知らせをさせて下さい。
私の夫で ギタリストの安田裕美が、7月6日、午後2時33分 永眠いたしました。
大腸癌、72歳でした。
音楽業界の皆様には、50年以上もの間、スタジオミュージシャンとして、時には編曲家としてレコーディング等に呼んでいただき、沢山お仕事をさせてもらえました事、心より感謝申し上げます。
又、数々のコンサート等で演奏させて頂きました事、関係者の皆様にお礼を申し上げます。
長い間、お世話になりました。本当に有り難うございました。
そして、彼のギターを沢山聴いて下さった安田裕美ファンの皆様、ありがとうございました。
コロナ感染が収束していませんので、今は通夜、葬儀・告別式は行わない事を、慎んでお知らせいたします。
「お別れの会」としましては、いつか 音楽溢れる、最初で最後の「安田裕美の会」をやりたいとは思っていますので、可能な道が見つかりましたら、必ずお知らせ致します。
私も今は悲し過ぎて 色々な事を考えられませんが、かけがえのない命、皆様のお健やかな事とご自愛を、心よりお祈り申し上げます。 2020、7、7 山崎ハコ
__________
松山千春や長渕剛をサポートしたギタリストの笛吹利明さんも今夜自身のFacebookに「安田さんの突然の訃報に驚き、本当に悲しいです」とコメントを出していた。
ギタリスト安田裕美が死去、妻・山崎ハコは「悲し過ぎて色々な事を考えられません」
7/7音楽ナタリー
7/7 日刊スポーツ
以下の拙稿(2019年2月11日)に掲載したとおり、安田裕美さんは井上陽水のバックミュージシャンとして活躍され、私が高校時代、ギターブックなどの音楽誌にもギターを持った笑顔の写真が掲載されたのを今でも覚えている。
また安田裕美さんと言えば、松山千春ファンの皆さんの間では、何といっても3枚目のアルバム『歩き続ける時』(1978年)の「帰りたい」「雪化粧」「良生ちゃんとポプラ並木」「これ以上」のアレンジ。特に「雪化粧」は初期の名曲としてファンの間で今も人気が高い。
このアルバムには上の4曲だけでなく、「ピエロ」「あの日のままで」「歩き続ける時」「寒い夜」「貴方のことで」など、アコースティックギターがよく響く曲が多い。曲ごとのクレジットはないが、アルバム『歩き続ける時』全体としてアコースティックギターの一人に安田さんも加わっているので、これらの曲も弾いているのだろう。
アコースティックギターメインのアレンジとご自身のギターで、松山千春の世界を伝えて残してくださった。安田裕美さんのご冥福をお祈りいたします。
以下の拙稿の中に、2018年10月12日、毎日新聞夕刊に掲載された安田さんの記事も記載した。
人生は夕方から楽しくなる:ギタリスト・安田裕美さん 他の誰にも出せぬ音 誰か継いでくれれば(2018.10.12 毎日新聞 東京夕刊)
井上陽水「氷の世界」、松山千春「歩き続ける時」~ギタリスト・安田裕美さん