昨日(7月4日)の日本テレビ「世界一受けたい授業 傑作選」で、アフガニスタンに生涯を捧げ、2019年12月、凶弾に倒れた中村哲医師に関する授業を再放映していた(初回放映は2020年2月29日)。改めて観て、その戦いにまた感動した。
中村医師が息子さんに語った言葉が紹介されていた。…「何でも一生懸命やったらいいよ」
息子さんが中村医師から学んだこととして…「人の思いを大切にすること」「物事において本当に必要なことを見極めること」「必要なことは一生懸命行うこと」
中村哲氏は言うまでもなく、アフガニスタンで干ばつで苦しむ人々を救うため、1年で600本もの井戸を掘り、2010年には全長約25キロの用水路を建設し、砂漠化した不毛の土地を緑の大地に生まれ変わらせるなど同国と人々に多大な貢献をした医師である。その功績が認められ、2018年にはアフガニスタンから国家勲章が贈られている。
2019年12月4日、アフガニスタンのジャラーラーバードで、車で移動中何者かに銃撃を受け、それが原因で亡くなられた。あの時世界中に衝撃が走り、みなが悲しんだ。
6月13日のフジテレビ「MUSIC FAIR」にさだまさしが出演し、「ひと粒の麦~Moment~」を歌った。結局会えぬまま別れてしまった中村医師を思い、称え、捧げた歌である。5月20日にリリースされたニューアルバム『存在理由 ~Raison d'être~』に収録されている(歌詞の下①本人インタビュー)。
番組の中で、さだまさしが「中村先生を称えたいと思って約1か月半かけて作った歌。結局は先生から手紙をもらったような歌になった」と語っていた。
さだまさしさんが語る中村哲さんへの思い 6月4日 NHK NEWS WEB
ひと粒の麦を大地に蒔いたよ
ジャラーラーバードの空は蒼く澄んで
踏まれ踏まれ続けていつかその麦は
砂漠を緑に染めるだろう
戦に疲れ果てた貧しい人達には
診療所よりも一筋の水路が欲しい
水があればきっと人は生きられるだろう
諍いを止める手立てに
Moment
薬で貧しさは治せない
Moment
武器で平和を買うことは出来ない
Moment
けれど決して諦めてはならない
ひと粒の麦の 棺を担う人に
伝えてよ悲しんではいけないと
この星の長い時の流れの中で
百年など一瞬のこと
ペシャワールの山の向こうの見果てぬ夢以外に
伝えたいことは他にはあまり無い
珈琲カップに夕日が沈む頃に
ふと思い出してくれたらいい
Moment
いつか必ず来るその時まで
Moment
私に出来ることを為せば良い
Moment
私に出来るだけのことを
Moment
薬で貧しさは治せない
Moment
武器で平和を買うことは出来ない
Moment
Moment
夢はきっと引き継がれるだろう
Moment
私に出来ることを為せば良い
Moment
私に出来るだけのことを
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①さだまさしさんが語る「存在理由」と、この時代をポジティブに生きる意味