I stay home、I stay at home. at が入っても入らなくても誤りではない。
昨日あたりからFacebookのプロフ写真やカバー写真を「STAY HOME」と入ったデザインに変える友達が出始めた。私も毎週土日は出勤禁止命令が出ている。
朝から過去のライブ映像を観ているが、その中で
「長渕剛 WELCOME TO MY HOMETOWN PREMIUM LIVE
AT KAGOSHIMA ARENA」
2017年12月30日 (土)、31日 (日)の両日、故郷の鹿児島アリーナで開催され、翌2018年3月3日、WOWOWで放映された。その時に一度書いているが、大幅に加筆、修正した。
改めて、いいライブだった。<セットリスト>は以下。
2017年6月にリリースされたアルバム『BRACK TRAIN』。これを冠してのツアーは行われていない。リリース以降、このアルバムを軸として、日本武道館と大阪城ホール、そして鹿児島アリーナでスペシャルライブを開催した。
日本武道館でのオープニングは「BRACK TRAIN」だった。前奏が始まった直後、白幕が落とされ長渕剛がそこにいて、歌い始める。
ライブのオープニングとしてはこの曲の方がよいとは思ったが、長渕剛の故郷でのライブである。「いつかの少年」を持ってきた。歌い出しは本人のギターだけだったがすぐにフルバンドが入る。フルバンドでのこの曲は、この時が初めてだったのではないか。
個人的には「BRACK TRAIN」「自分のために」「誰かがこの僕を」がこのアルバム、ライブの柱だと思っている。とくに後の2曲、こういう歌にこそ長渕剛の良さが詰まっていると思う。「自分のために」はよくこういう言い回しが出来るものだと感心しつつ、当時の自分が置かれた状況や心境を100%重ねた。
「ろくなもんじゃねぇ」も鹿児島アリーナのみで歌われた。
そしてご両親、とくにお父様の若い頃からと長渕剛の小さい頃からの当時の写真映像を織り交ぜながら、お父様の人生を語り、そこに自分の小さい頃からの思い出を重ねていく。
長渕剛にしてはかなり長いトークだが、これがよかった。そのまま「鶴になった父ちゃん」への繋ぎは見事だった。続けて「かあちゃんの歌」に入り、両親へ感謝を捧げた。
私が所有しているTakamineDMP561C-BLで、この2曲に合わせて弾いた。
そしてなんと言っても「Captain of the Ship」。
鹿児島に住む私の友達の周辺にいる長渕ファンで、初日に参加し、この曲を聴いたひとりが翌日参加予定のファンにバラしてしまい、ファン同士でもめるという微笑ましい光景があった。それくらいこの曲を聴けるかどうかはファンにしてみれば大きなことである。
CDの原曲、同タイトルツアーのリハーサル、桜島ライブ―それらとはまったく違う「Captain of the Ship」。”大人になった”それであり、還暦を越えた長渕剛の”円熟した”それだった。
終始3人の女性サイドボーカル(コーラス)が響き、最後の叫びも静かにメロディに乗せて語っていた。これはこれでありだなと。極端なエッジが効いた歌がゆえに、その年齢相応に歌い上げていくことは、むしろ王道だと思った。
全曲、90年代などに見られたエンディングを必要以上に伸ばし客をあおったり、メロディが原曲から遠く離れてまったく別の曲に聴こえる崩した歌唱もほとんどない。ほぼCDと同じ曲の長さだった。
一度は捨てた故郷。
今になれば自分を育んでくれたかけがえのない故郷、両親、家族。
多くを語らずとも、セットリストとそこにストレートに表現された歌詞の世界、全体のライブ構成だけで200%長渕剛のそれらへの感謝がひしひしと伝わる。ファンへの感謝も。
松山千春同様、40年間応援し続けてきた。長渕剛がどんどん別人になっていると言っていいような変化をずっと見続け、それは彼の進化と思ってきた。
還暦を越え、懐が深くなって厚みと円熟味を増した人間・長渕剛の見事なライブだった。
去年12月2日に「長渕剛CINEMA&LIVE2019」に行った(@パシフィコ横浜)。
高いチケット料。映画とセットにしなくていいので、ライブだけフルでやって欲しいと愚痴めいたことを思いつつ参加したが、映画終了後から90分間、全14曲。いいライブだった。
ここ数年、ツアーをやるたび長渕ファンの間でセットリストのマンネリ化や少なさが話題になる。私自身もとくに何曲かについてはそう思うところはあるが、昔から実際にライブに行ってみれば、同じ曲でもアレンジが違ったり、むしろ当時のレコードに忠実に歌ったり、バックバンドとのパフォーマンスの絶妙さだったりと、そのライブなりに手ごたえがある。
総じて、長渕剛のライブにハズレはなく、行ってよかったと思うものである。
<セットリスト>
1.いつかの少年
2.Black Train
3.Loser
4.マジヤベエ!
5.ろくなもんじゃねえ
6.泣くな、泣くな、そんな事で
7.シェリー
8.鹿児島中央STATION
9.鶴になった父ちゃん
10.かあちゃんの歌
11.HOLD YOUR LAST CHANCE
12.泣いてチンピラ
13.自分のために
14.誰かがこの僕を
アンコール
15.桜島
16.Captain of the Ship
17.Tomorrow