先日、スカパー!歌謡ポップスチャンネルで放映された小田和正「ミュージックビデオ特集。PV映像だけでなく、7曲のライブ映像も交え、楽しく観られた(全11曲)。

 

そのラストが「さよなら」

私も昨年行き、その日が収録日だった6月27日のさいたまスーパーアリーナでの模様が収められたライブ作品「Kazumasa Oda Tour 2019 ENCORE!! ENCORE!! in さいたまスーパーアリーナ」からの映像だった。

 

 

あの日、小田和正がピアノ前に座り、ソロで「さよなら」の前奏を弾き始めた時の背筋がぞくぞくするほど感動は今でも覚えている。この時はほぼオリジナルのままのアレンジだった。

もう一度行きたいと今でも思っている見事なライブだった。

 

 

1979年12月にリリースされたオフコース17枚目のシングル「さよなら」

1981年9月にリリースされたベストアルバムSELECTION 1978-81に初めて収めらた。

このアルバムリリース当時中学2年。何度聴いたことか。

 

2001年5月リリースのセルフカバーアルバム『LOOKING BACK 2』にアレンジを変えて収めらているが、やはり最初のアレンジでこそ。

 

ちょうど上の番組とほぼ同じタイミングで「オフコース 1982 ・ 6 ・ 30 武道館 コンサート」も放映されたが、この中での「さよなら」は当然ながらオリジナルのアレンジ。

 

 

ちなみに、ご存知のとおり、この時のオフコースは史上初の日本武道館での10日間コンサートで10万人を動員した。


一方、松山千春はその直後の7月24日、北海道の札幌・真駒内に51,000人を集めて大イベントを行ったが、その直後出た音楽誌で、オフコースの東京で10日間10万人動員と、松山千春の1回で札幌に集めた5万人が比較の中で語られていたことをはっきり覚えている。

 

「僕がてれるから 誰も見ていない道を

寄りそい歩ける寒い日が 君は好きだった」

 

この部分は当時から大好きだった。短い歌詞ながら二人だけのシーンが浮かび、交わす言葉はきっと少ないだろうけど、二人の会話までが聞こえてくるようである。

 

あのアレンジだからこそ、リアルタイムで聴いていた当時のシーンをまるごと連れてきてくれる。自分自身があの時にすぐに戻れると言ってもいいかもしれない。

 

昔からそれなりに読書してきたと思うが、当時読んでいた本を改めて手に取ったり再読してみても、読んでいた当時の情景は歌を聴く時ほどには浮かんでこない。本よりは映画の方がまだ浮かんでくるが、歌ほど鮮明ではない。

 

ある意味、歌にはそうした不思議な力があるといつも思っている。

 

新型コロナウィルスの影響で外出を自粛した今日、1982年と2019年の同じアレンジの「さよなら」を聴いて(観て)、とうの昔にさよならしたつもりだった38年前のあの情景が幾つも幾つも浮かび、一緒に過ごした人たちを幾人も幾人も思い出した。

 

 

もう 終わりだね 君が小さく見える
僕は思わず君を 抱きしめたくなる


「私は泣かないから このままひとりにして」
君のほほを涙が 流れては落ちる


「僕らは自由だね」いつかそう話したね
まるで今日のことなんて 思いもしないで


さよなら さよなら さよなら
もうすぐ外は白い冬
愛したのはたしかに君だけ
そのままの君だけ

愛は哀しいね 僕のかわりに君が
今日は誰かの胸に 眠るかも知れない


僕がてれるから 誰も見ていない道を
寄りそい歩ける寒い日が 君は好きだった


さよなら さよなら さよなら
もうすぐ外は白い冬
愛したのはたしかに君だけ
そのままの君だけ

さよなら さよなら さよなら
もうすぐ外は白い冬
愛したのはたしかに君だけ
そのままの君だけ

さよなら さよなら さよなら
もうすぐ外は白い冬
愛したのはたしかに君だけ
そのままの君だけ

外は今日も雨 やがて雪になって
僕らの心のなかに 降り積るだろう
降り積るだろう