大学の問題 問題の大学」
竹内 洋 × 佐藤 優
時事通信社/2019年10月19日刊


著名な社会学者である竹内洋氏と、ベストセラー作家、現代の知の巨人と言われる佐藤優氏との対談。

「大学でなぜ学ぶのか」「大学で誰が学ぶのか」「大学で何を学ぶのか」「どうやって教えるのか、学ぶのか」「どこでいつ教えるのか、学ぶのか」「あり得べき、未来の大学」の6つのテーマに沿って対談が進む。

両氏が博学故か、私の理解力不足もあってか、全編通して話しが散漫になり過ぎている感が否めず、テーマに応える形になっていないと感じた。内容に粗さも感じる。

両氏の対談ということで期待大だったが、手応えある大学論とは思えなかった。

その著作に対するネガティブな読書メモは原則書かないが、記録として。

 

 

早々に読み終えて、この年末年始休暇に読もうと思っていた

「大学改革の迷走」(佐藤郁哉/2019年11月10日刊/ちくま新書)に切り替えた。25㌻ほど読み進めたが、面白そうな手応え既に充分あり。

 

 

あとがきまで含めて463㌻。定価1,200円。もはや新書とは言えず、研究書、専門書と言っていいほどの厚み。上梓までに6年を要したという。

 

著者の専攻は社会調査方法論、組織社会学。多数の著書があるが、いわゆる教育学者ではなく、少し距離を置いたところから日本の「大学改革」を総括しているようである。