<2023.9.11>公式Live映像挿入

 

松山千春コンサートツアー2023秋の中部エリアイベンターであるSUNDAY FOLK PROMOTIONから、プロモーションLive映像が9月10日公開された。

 

2023春ツアーから「陽は昇る」(ワンコーラス)

 

5/23 三重県文化会館大ホール

5/25 不二羽島文化センター

6/16 名古屋国際会議場センチュリーホール

__

<2023.2.14記事>

 

 

2023年2月12日放送の松山千春のラジオ番組で「陽は昇る」をかけた。現在レコーディングを進めている新曲はギターに古川昌義氏を迎えたということで、これまでの松山千春の楽曲の中で古川昌義氏がアレンジやギターを担当した3曲をかけたうちの1曲。

 

「陽は昇る」-アレンジは夏目一朗氏、ギター(ガットギター)を古川昌義氏が担当している。

 

以下2019年2月の記事にインラインで公式音源を挿入した。

__

<2019.9.27記事>

 

2019年9月15日付けの朝日新聞 (天声人語) 筆者は、幼い頃祖父から言われたそうだ。

 

「きみが本当に正しいと思うなら、叫ばなくていい。なるべく小さい声で話しなさい」

 

この言葉を最近よく思い出すとして「いまの世が威勢のいい、大きな声にあふれているからだろうか。攻撃的なつぶやき、罵(ののし)りあい、みなが言葉を強く発する時代。”小さい声”などだれも聞かない、ダメなものに思える」

 

ある時、一冊の本に気になる一文を見つける。

 

「負けたり、弱かったり、だめだったりする。そんな言葉が社会の中でむしろ意味を持つこともある」

 

筆者はその著者を訪ね、祖父の言葉の意味を聞いた。

 

「英語では大事なことを言うときに、あえて強調ではなく、『perhaps(もしかすると)』と表現をぼかすことがある。小さい声もそうではないですか」。「大切なことは強い断定調では逆に伝わりにくくなる。愛をささやくとき、親しい人を失ったとき、簡単に言えない何かを伝えるとき、私たちはむしろ弱く、あいまいに言葉を使ってきた」

 

と著者は答えたそうだ。

 

筆者は締めくくった。

 

「やっと口にする、消え入りそうな声だからこそ、相手に届く何かがある。もしかすると、祖父はそう言いたかったのかもしれない」

 

ひとつの出来事などに対する感じ方は、人それぞれ、千差万別である。

 

ところが現代はSNSをツールとして、全員が発信者となった。誰もが思うところを発信する。そこで目に留まるためにはどうしても極端な発言になるし、顔が見えないからこそ人を攻撃したりからかったりする表現なら余計に拡散しやすい。うるさい時代である。

 

そういう発言は、常に”自分だけが正しい”という独善的な基準に裏付けられている。

こういう時代、人を励まし、称える言葉を探したくなる。

 

 

2004年11月リリースの松山千春アルバム『冬がやってきた』

1曲目「陽は昇る」

 

ボサノバ調のギターで始まる、地味な曲と言えばそう。

 

悩みに沈む君に

 

「また陽は昇る。それは昨日と同じじゃない。見えないところで動いている。時は必ずまたやってくる」

 

「帰らぬ日々は君自身であり、君にしか歩めない道を歩いている」

 

と語りかける。歌詞からだけでなく、メロディ、アレンジすべてから優しさが伝わる。

 

アルバムとタイアップしたツアー、東京国際フォーラムでこの曲を聴いた。言葉少なに、静かに弱々しく存在する曲だからこそ伝わるのかもしれない。

 

心こめてそっと語る弱い言葉、優しい言葉。それを語る場面はどこまでもいっても一対一。昔言葉で言えば”ひざ詰めの対話”でしか本当に伝えたい言葉は相手に届かないのかもしれない。

 

 

君に伝えよう また陽は昇る
それは昨日と 同じじゃないさ

だから泣かないで その涙ふいて
愛をすてないで その胸に抱いて


君に伝えよう 帰らぬ日々は
それは君自身 他の誰でなく

だから泣かないで その涙ふいて
夢と手をつなぎ その道を歩いて

君に伝えよう また陽は昇る
それは昨日と 同じじゃないさ




【撮影者】@kosa_photoさん
【撮影日時】2019-02-02 朝
【撮影場所】岡山県「蒜山高原」