一気に春めいてきた。様々な生命が目覚めを迎えたように、勢いがあり、美しい。

 

久しぶりに聴きなおしている松山千春アルバム『愛がすべて』(2017年10月18日リリース)。
9曲目「目覚め」。その後に「淡い雪」が続く。

2017年11月15日、東京国際フォーラムでのライブもこの順番で歌った。

 

このアルバム、リリース直後全曲30回は聴いたが、心に残ったのは当初は「淡い雪」だけ。

その後「目覚め」が入ってきたが、今聴いて、メロディ的に入ってきたのは「ときめき」

脇目も振らずに、必死に真っ直ぐこの道を歩いて来た。

「自分がいなくても世の中は回るもの。自分にとって代わる人はいくらでもいる」と認識してきた。だから今それに挑戦できていること自体に感謝できた。

ここまでやって来られたのも、父や母、家族をはじめ、周囲の人たちの応援があったからこそである。年齢を重ねれば重ねるほどそれを実感する。

人それぞれ、気づくタイミングがある。

その時点まで歩いて、多くのことを経験したからこそ気づくものがある。
むしろ、その時点まで来ないと気づかなかったことなのかも知れない。

それに気づいた時、今度は今頃気づいたことに落ち込むこともあった。遠回りしたな。

そんなことはない。気づいた時が、その人にとって一番良い時、「目覚め」の時だろう。

自分に心をかけ続けてくださった人たちのその心に気づく。目覚める。感謝する。

自分は周囲の人にどれだけ心を向けてきたか。もっと大切にしなければ、と気づく。

目覚める。決意する。

 

みんなそれぞれの道を歩いている。

 

すべての人々の中にある、自分にもある尊い生命。

人々も自分も大切にすることに目覚める。


 

ひたすら この道 歩いたんだね
真っすぐ 寄り道 ひとつもせずに
フーフフフー フーフフフー 君は

もちろん あてなど ありはしないね
ましてや 自分が どれ程なのか
フーフフフー フーフフフー 君は

捜しものしているの それより君は忘れてる

大切なもの すぐそばにある
気付いておくれ 目覚めなさい


今日まで 歩いた 道はどれ程
勇気と 希望を 与えてくれた
フーフフフー フーフフフー 君に

故郷 友達 兄弟そして
父親 母親 愛をそそいだ
フーフフフー フーフフフー 君に

遠まわりして来たね それより君は忘れてる

大切なもの すぐそばにある
気付いておくれ 目覚めなさい

大切なもの すぐそばにある
気付いておくれ 目覚めなさい

 

 

 

【撮影】橋本安生さん

【撮影日】2017-02-03 7:04am
【撮影地】兵庫県加古郡稲美町「目覚めの朝」

 

 

(関連拙稿)

松山千春「目覚め」―大切なものはすぐそばにある。”足下を掘れ、そこに泉あり”