2018年大みそか。

 

NHK紅白歌合戦、格闘技イベントRIZIN.14、プロボクシングWBO世界Sフライ級王座決定戦(井岡一翔VSドニー・ニエテス戦)がほぼ同じ時間で重なっていた。

 

しかも、大みそか夜まで人と会っていたため、全部録画しておいた。

 

まずはそこだけ観たRIZIN.14メインの「フロイド・メイウェザー vs. 那須川天心」は、格闘技好きの人たちにとってはいろんな意味でビッグマッチだったが、1R 2分19秒、メイウェザーのTKO勝ち。

 

やる前から分かっていたことながら、メイウェザーの圧倒的な強さだけが目立った。

 

NHK紅白歌合戦をさっき観終えた。

私自身の音楽界へのカバー領域の狭さ故、心動かぬ歌が続く。

 

やってきた最後のサザンオールスターズ・桑田佳祐のパフォーマンス。当然ながら、既にスポーツ紙やネット上で話題になっているが、興奮した。さすが!としか言いようがない。

 

「希望の轍」と「勝手にシンドバッド」の2曲を歌った。

後半、北島三郎を呼び込んで、ユーミンは自発的に入ってきたのか、最後のパフォーマンスは、まぁ、盛り上がった。

 

総合司会の内村光良、白組司会の櫻井翔も興奮しているのがわかる。何より会場と全出演者が一体となって上気しているのが画面からも伝わるほどの盛り上がりぶりだった。

 

サザンのシーンだけ、3回も観てしまった。

 

ユーミンも桑田も、中学・高校時代からいつも松山千春と同じ音楽シーンで活躍していた。

いわゆる”こっち世代”の二人が、大いに盛り上げてくれた昨日の紅白は、最後の最後で大いに盛り上がって、留飲下がった。

 

桑田、やるなぁ!

 

 

サザン桑田佳祐がユーミンに胸騒ぎの腰つき/紅白
1/1(火)  日刊スポーツ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190101-00433800-nksports-ent

 

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(関連記事)

桑田佳祐とAct Against AIDSの歩みで再確認した“音楽で勝負する”ことのカッコ良さ

2018/12/31(月) 19:05配信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181231-00000002-mnet-musi

 

M-ON!Press(エムオンプレス)

【2018年が終わる今日、改めて噛み締めたいライブ】

エイズについてひとりでも多くの人に関心を持ってもらうこと、正しい知識を持ってもらうことを目的としたエイズ啓発運動、Act Against AIDS=AAA。桑田佳祐はAAAの活動がスタートした1993年から約25年もの間、啓発運動に関わってきたが、2020年7月末にAAAの活動終了がすることを受け、この“ひとり紅白歌合戦”も終わりを迎えることとなった。

そもそも、どうしてAAAの活動で“ひとり紅白歌合戦”なのか? 僕はその理由がずっとわからずにいた。ライブを観て、自分なりの解釈を見つけることができたらと『桑田佳祐 Act Against AIDS 2018「平成三十年度! 第三回ひとり紅白歌合戦」』の最終公演へと向かう。

【ライブオトネタ】
桑田佳祐
桑田佳祐 Act Against AIDS 2018「平成三十年度! 第三回ひとり紅白歌合戦」
2018年12月2日@パシフィコ横浜 国立大ホール
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開演時間になり、スクリーンには総合司会“内村照代”に扮した桑田が登場。昭和23年に発表された岡 晴夫の「憧れのハワイ航路」から、序盤は江利チエミの「テネシー・ワルツ」、坂本 九の「涙くんさよなら」など、戦後歌謡を立て続けに披露。続く、フォーク&ニューミュージック対決では「今年、大きな地震があった北海道。皆さんへ歌でエール!」とナレーションが流れて、松山千春の「大空と大地の中で」や加藤登紀子の「知床旅情」を歌い災害地へエールを届けた。

中盤に突入すると、薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」、いしだあゆみの「あなたならどうする」、山口百恵の「プレイバックpart2」など、女性アーティストの曲が多く披露されたが、特に印象的だったのが沢田知可子の「会いたい」だった。スポットライトが桑田ひとりを照らす中、優しくハスキーな声でバラードを熱唱。大きなホールで何人もの、すすり泣く声も聴こえるほどだった。

ここで特別枠コーナーへ。桑田の「8時だョ!全員集合」のかけ声と共にスペシャルゲストのサザンオールスターズが登場。結成40周年を迎えた5人が揃ってSMAPの「世界に一つだけの花」、ザ・ドリフターズの「いい湯だな」を歌うと、観客全員が立ち上がり一緒に熱唱。曲に聴き入りライブを楽しむ姿から、気づけば観客も共にライブを生み出す一員となっていた。

“平成生まれの曲対決”になると、「本当に難しいんですよ……」の前置きから中島美嘉の「雪の華」を歌い上げ、壮大な冬景色を表現し、浦島太郎(桐谷健太)の「海の声」では対照的に沖縄の夏景色を彷彿とさせる。

ここまで、ほとんど休憩を挟まずに歌い続ける桑田。改めて40年間も日本音楽界の第一線を走り続ける男の風格をまざまざと見せつけられた。48曲目でカミラ・カベロのヒット曲「Havana」を歌うと、フレーズを替えて“真剣に もっと大切に愛し合い パートナーを大切に”“性はもっと豊かなもので思いやりの気持ちを持って互いの命を守ろうよ、それが愛というものなんだ”と啓発のメッセージを訴え、本編が終了。

桑田が「ありがとう!」とステージを去った後、会場には不思議な余韻が漂っていた。“それが愛というものなんだ”この言葉が脳内をぐるぐるとループしている。そして、場内に桑田のナレーションが流れてきた。

「流行歌。ヒット曲。大衆はいつの世もそれを求めている、と私は思っていた。しかし、近年は何かが違う。“歌は世につれ世は歌につれ”と言うが、世はあまり歌につれなくなったのだ。本来、大衆とは欲望を露わにし、非常識というものをエサに逞しく生きながらえようとする生き物であり、怪物である。流行歌とは、ヒット曲とは、それを証明する魂の雄たけびであり、非常識や夢物語を声に出すための道具であった。弱さ・醜さ・ズルさ……それら人間の業を肯定するものが流行歌なのだとしたら、私たち大衆音楽作家はここ数年一体なにをやってきたのだろう。Act Against AIDSのテーマも、その根幹には人間の弱さをどう乗り越えていくかという課題があったように思う。AAA(Act Against AIDS)の活動自体は2020年に終焉を迎えるが、世の中にはその他にも様々な問題が山積みとなっている。流行歌。ヒット曲。大衆と、ほどよくがっぷり四つに組み、あらたな音楽を作り続けていくことを、私は辞めないだろう。そして、そうした問題にこれからも向き合っていこうと思う」

そんなメッセージの後にアンコールへ。54曲目は世界に誇る日本の歌姫・美空ひばりの「愛燦燦」。曲が流れ出すと本家『紅白歌合戦』に匹敵する壮大な衣装に身を包み登場。歌声・演出とともに神々しいステージだった。桑田の歌声だからこそ、絶対的な説得力を放っていたと思う。

これで終焉かと思いきや、大きな足音が場内に響き渡る。ジャンボ猪木、ジャンボ裕也、そして男と女を超越した存在・和田アキ男がステージ後方から現れた。そんなカオスな状況の中、最後に和田アキ子の「古い日記」を歌った。5,000人もの観客がスダンディングオベーションする中、最後にサザンオールスターズのメンバーが舞台上に再度登場し、原由子が桑田に向かって「AAA、25年間お疲れ様でした」と花束を渡して活動を讃えた。

この日、我々は昭和20年代から平成の今日に至るまでの日本歌謡を桑田の歌声とともに振り返ってきた。いつの時代も音楽が人の業を肯定し、認めてきた。エイズも同じく、その問題を避けるのではなく向き合っていくのが重要ではないかと思う。MCでエイズについて多くを語らなかったのは、AAAの活動をアーティストとしての伝達方法で訴えたいという意思が込められていたように思う。最後まで自分の歌声のみで勝負した桑田佳祐は本当にカッコ良かった。