今年は、歴史上有名なナポレオン(ナポレオン・ボナパルト:フランス語: Napoléon Bonaparte、1769年8月15日 - 1821年5月5日)の生誕250年である。
革命期のフランスの軍人・政治家であり、ナポレオン1世(在位:1804年 - 1814年、1815年)としてフランス第一帝政の皇帝にも即位した。
1769年8月15日、コルシカのアジャックに生まれた。
学生時代、ナポレオン関係の本を結構読んだが、中でも鶴見祐輔氏の「ナポレオン」(潮文庫/昭和44年・1969年11月初版)は何回も読んだ。
社会人になってから大塚幸男氏訳の「ナポレオン言行録」(オクターヴ・オブリ編/岩波文庫/1983年初版)を読んだ。本の最後には、「平成5年10月6日―10月8日読了」と自分で記載していた。社会に出て4年目。いろいろ悩んでいた頃だった。
ナポレオンはその一生の間に「おびただしい量の手紙・布告・戦報・語録などを書き、あるいは口述した」(「ナポレオン言行録」表1)。
それらを辿りつつ、ナポレオンの波乱万丈の生涯と、人生のそれぞれの場面でナポレオンが何を考え、どう生きたのか、残っているものから学ぶところは多い。
このあたりの本、久しぶりに再読してみることにした。
「私がいつもすべてのことに応え、すべてのことに立ち向かおうと待ち構えているように見えるのは、何かを企てる前に、永いあいだ瞑想し、起こるかもしれないことを予見しているからだ。他の人々にとっては思いがけないと見える場合にも、私のいうべきことなすべきことを、突如としてひそかに私に啓示してくれるのは天才ではなく、熟慮であり、瞑想なのだ」
(「ナポレオン言行録」126㌻)
「私の生涯にはこれまで逆運が欠けていた!もし『全能』の雲につつまれたまま、玉座の上で死んでいたら、私には多くの人々にとって依然として謎であっただろう。しかるに今日までは、不幸のおかげで、人々は私を赤裸々に批判することができよう」 (同176㌻)
「それにしても、私の生涯は、何という小説(ロマン)であろう!」 (同244㌻)
ジャック=ルイ・ダヴィッド『ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト』
1801年から1805年の約4年をかけて制作