11月29日(木)朝、赤木春江さんが亡くなられた。
私の中では「ドラマ金八先生の、君塚校長先生」の記憶しかない。
金八先生、中学時代リアルタイムで観て以来、私の中ではずっとこのシーンしかない。
忘れられない。今観ても泣けてくる。
金八先生の教え子二人が警察に連行された。生徒を取り戻すために警察署内で協議が始まった。
この場面での、教師達、PTAのおじさん達、生徒のご両親、母親の会話。
ひとりひとりの会話を観ると、おそらく撮り直しが必要な場面があったと思う。
しかし些事にこだわらず、この協議全体に漲るそれぞれの俳優の心の迸りを大切にしたのだと思っている。演技離れした、心打つシーンである。
この中での金八先生の話し。
子供達が問題を起こす場合だってある。
「問題が起こったっていいじゃありませんか!彼らはまだ未熟なんです。だから間違うんです!間違ったら、繰り返し繰り返し、それは間違いだと教えてやる。これが教育なんです!」
「若輩者が言い過ぎるかも知れませんけれども、でも我々はみかんや機会を作ってるんじゃないです。我々は毎日人間を作ってるんです!人間のふれあいの中で我々は生きてるんです!たとえ世の中がどうであれ、教師が生徒を信じなかったら、教師はいったい何のために存在してるんですか!」
そしてこの協議前、生徒たちが警察に連行される時に流れたのが、言うまでもなく、中島みゆきの「世情」。シーンにマッチした衝撃的な曲だった。
赤木春江さんのご冥福をお祈りします。