松山千春、ほんのちょっと掲載。
中学・高校の修学旅行と言えば、貸切バスの思い出。
座席をめぐる争い、乗り物酔い、バスガイドが可愛い、トイレ休憩の点呼に遅れる男子、車内カラオケ・・・そんな中、バスガイドで歌の上手い人がいて、松山千春の「君を忘れない」を歌った。あゝ、修学旅行!そういう内容。
2018/08/14 楽天WOMAN
バスガイドがかわいい! 修学旅行の貸切バスの思い出
https://woman.infoseek.co.jp/news/love/hitomebo-27608
「マイクを握ると性格が一変し、物まね芸人顔負けのパフォーマンスを披露。あの時、松山千春の『君を忘れない』を歌った君を僕は忘れない」
(新潟県・40歳男性)
修学旅行といえば、忘れられないのが松山千春自伝「足寄より」。"足寄中学校”の章。
若き松山千春が振り返った中学時代の修学旅行のくだり。最初に読んで感動した。私にも似たような経験があったので、当時から、今でもよく覚えている。
「釧路本線で、あれは富良野あたりを走っていたころだった。めしになった。
みんな、包みをほどく。しゃれたハンカチなんかに包んで、色とりどりのおいしそうなやつ。
俺のは新聞紙に包んである。ごついおにぎりが三個。おやじが朝早く起きて、無骨な手でつくってくれたんだ。それでも、一個一個に、シャケ、タラコ、梅干しと、違ったやつがはいっていた。おやじの精いっぱいの工夫なんだよね。
でっかいおにぎり。やっぱり新聞紙の包みが格好悪くて、なんとなく窓のほうを向いて食った。すぐに満腹よ。お茶があるわけじゃないし、モソモソする。とても三個なんて食えやしない。
残ったぶんは捨てようかと思った。でも、せっかくおやじがつくってくれたんだ。食わなくちゃ。食ったよ。うまかった。うまいと思わなくちゃ。食いながら、涙がでたよ」
(「足寄より」単行本 第17刷 74㌻)
こういう家族の原風景、その時の心境っていつまでも残る。時が経てば経つほど、歳をとればとるほど、両親の有り難さ、家族への感謝が大きくなる。
我が子にこうした家族の本質的な愛情を注いであげられてきただろうか。
ふと不安になりつつも「足寄より」、ついつい読み進めてしまう。