<2023.3.24 ILで公式音源挿入>
<2021.6.8 一部編集>

<2018.3.28記事>

 

夢野旅人さんの今日(2018年3月28日)一本目のブログに以下が掲載された。

 

 

松山千春にもまた主題歌の話が来ないかなと思ってしまう。

 

小田和正と主題歌と言えば、私の中では「ラブストーリーは突然に」しかない。ドラマ「東京ラブストーリー」の主題歌。柄にもなくこのドラマが大好きだった。

 

 

1990年以降で、松任谷由実と主題歌と言えば、私の中では1993年7月発売の「真夏の夜の夢」。TBS系ドラマ『誰にも言えない』主題歌、ドラマとともに話題となりミリオンセラーを記録した。

 

 

サザンオールスターズと主題歌と言えば、1992年7月発売の「涙のキッス」。TBS系金曜ドラマ『ずっとあなたが好きだった』の主題歌。

 

松山千春の曲の連続ドラマ主題歌起用は、近いところ(決して近くはないが)2004年の時代劇『銭形平次』の主題歌「一輪の花」だろうか。松山千春得意の三拍子。松山千春ワールドだったが、ドラマ内容と楽曲内容に関連性を感じず、個人的には何のひっかかりもなかった。

 

その後、2008年8月25日放送の日本テレビ開局55年記念特別ドラマ「霧の火-樺太・真岡郵便局に散った九人の乙女たち-」の主題歌の「思ひ」があるが、これも同じ感想。

 
2曲とも個人的にはやっぱりこういう曲調(とくに歌詞が)になってしまうんだろうなと、残念だった記憶がある。
 
松山千春の歌を多くの人に聴いてもらいたいと願ううえで、テレビの主題歌は大きなチャンスだった。
 
そのチャンスをものにしたのは1996年にフジテレビ系で放映された「みにくいアヒルの子」主題歌の「君を忘れない」だろう。もともとは番組サイドから「大空と大地の中で」を使いたいというオファーがあったそうだが(番組内では挿入歌として使用)、松山千春が「あれは昔作った歌だから。だったら書き下ろす」ということで生まれた歌。見事な世界を作り上げている名曲だと思う。

 

 

主題歌作りが、脚本や台本を読んでその番組が伝えたいメッセージを汲み取り、そこに作り手のメッセージも織り交ぜながら歌詞を紡ぎ出して、番組のイメージにより近いものに仕上げていく―そういう作業が必要ならば、良くも悪くも、松山千春自身の世界観をベースに、豊富とは言えない語彙の中での創作は、そもそも松山千春の曲作りのスタイルに合わないのかもしれない。

 

2022年、松山千春本人も「主題歌作りは俺の歌の作り方と合っていない」(主旨)と発言していた。

 

むしろ番組サイドが、それに合うと思った既にある松山千春の楽曲をあてるという方法の方が向いている。それには"松山千春の楽曲の中から”と製作サイドに思ってもらえることが第一のような気がする。それならば間違いがない。

 
そうやって選ぶ曲は、個人的には「君をもっと」だろう。
 
どろどろした愛憎劇のようなドラマの主題歌によく合うんじゃいないかと発表以来ずっと思っている。何よりあのアレンジが見事だし、思った以上に熱唱系なので、松山千春の歌唱にはぴったりだと思う。
 
男女の愛情が絡み合い、結論の出ない話し合いや感情のすれ違いのシーンでドラマは来週に続く。その時あの前奏が入る。
 
「君をもっと」―1997年発売のアルバム『叫び』に収録
 
 
1997年6月の松山千春コンサートツアー 『俺の人生'97(春)』横浜アリーナで、オープニング曲として聴いた。その後発売されたCDとほぼ同じアレンジだったと記憶する。
 
近いところでは2016年10月7日 、『松山千春の系譜』府中の森芸術劇場で、アンコールの1曲として聴いた。ただこの時はツアー初日ということもあってか、松山千春の歌唱とバンドとの一体感がまだ出来上がっていなかった感じがして、あの曲独特のパンチに欠けていた。
 
ともあれ、松山千春の曲が主題歌としてまた使われて欲しいものである。
 

 

 

君をもっと 君をもっと 君をもっと 愛したい
君をもっと 君をもっと 君をもっと 信じたい

君はどこで生まれ 何を見て育った
将来 何になるの 今はどこにいるの

一人で生きることに なれていたはずなのに
日増しにつのる想い 激しく燃え上がる

君をもっと 君をもっと 君をもっと 守りたい
君をもっと 君をもっと 君をもっと 抱いてたい

楽しい思い出とか 忘れられないことや
いつか死ぬって思う どんな夢を見ている

誰にも邪魔されずに 歩いてたはずなのに
閉ざした心に 愛 激しく燃え上がる

君をもっと 君をもっと 君をもっと 守りたい
君をもっと 君をもっと 君をもっと 抱いてたい

君をもっと 君をもっと 君をもっと 愛したい
君をもっと 君をもっと 君をもっと 信じたい