魚短に反応が出た!
といっても、そもそもこれってどうやって見るんや?
この表示がどういった意味なんや?
なんで右と左で別れてるんや?
簡単にそんな漁労機器の反応や魚の見方をご紹介したいと思います。
※これは日本海側の山口県の魚を対象にしているので、地域、対象魚、季節、時間、水温でかなり変化しますのでご了承ください。
まずは見方や設定など
魚群探知機に関しては基本の初期設定だと
画面右から左に流れていきます。
最新の反応は一番右に写るって事ですね。
最新といっても、超音波を出して海底から反射したものを感知して表示しているのでタイムラグがあります。
良い感じに船を流すと、魚が食うてから反応が出るという流れ。
なので、反応が出てから仕掛けを落としてもそれは遅いよ!って話です。
全然船が流れない時などはそれでもいいですけど。
なんで画面が2個に分かれてるんや?
って話ですが、これは周波数の違いです。
自分のは50ヘルツと200ヘルツに別れています。
何が違うかというと、
弱く広めに検索
強くピンポイントで検索
の違いです。
漁礁を映した画面ですが、右と左で違いますね。
真っ赤になるのは岩とか地面です。
魚の密度が多くても真っ赤になります。
中層から上層に小魚の群れがいるよーって反応
大きな魚はそこまで大きな群れにならないのでこんな反応は出ません
縦にならんだ数値が水深、水深のレンジです。
自分は150mまであれば十分ですが、深い海用に300m500m1000mまで検索できます。
ハマチの群れなんかも魚群探知にうつりますが、もっと広く細かく映ります。
集魚灯を使いイカ釣りをしている時なんかはこんな感じに映ります
光に集まる魚、アジやイワシ、サバやサワラなんかが集まってきている時ですね。
光つけて落とし込み釣りすりゃいいやん!
って思うかもしれませんが、そうなると釣れないんですよね。
餌だけついて終わり。
大きな金になる魚はあまり光にはよってきません。
小魚を食いにきたイカを食いにきた鯛を釣る位が、利潤を見込める釣りです。
ジグをして小さいサワラやシイラ、ハガツオなんかも釣れますがそこまで数は釣れないですね。
ハマチの電気釣りってのもあるみたいですが、この地域ではやっていないです。
そもそも光で集めるなら、ごっそり網ですくってしまえ!
っていうのが漁師の考えで、それが棒受け網漁という漁です。
基本的に魚は春から反応が立ち上がりやすくなり、冬になるにつれて反応が底に沈んで行きます。
冬は魚もお休みモードなんですかね。
続いて水平ソナー
これを設置している船はそこまで多くはないですが、結構優秀な機械。高いんですよね。値段が。
魚群探知機よりもかなり広い範囲を角度や感度を決めて検索できるという機械
自分は県の漁師補助事業で、他県から来た見習い漁師だけが使える制度でこれと魚群探知機をまとめて船に付けて年間20万円の支払いを5年するだけでゲットできたので運がよかったです。
多分このおかげで年間水揚げは50万~100万は上がったと思います。
もっと高い物になると全周囲を一気に検索したりできるみたいですが、かなり高価になるのでそれは仕事道具として経費回収が見込める漁と船じゃないと付けられませんね。
魚群探知機モードもありますし、船の下からかなり前と後ろを検索、周囲をサーチライト式に検索
など色々あります。
自分は周囲サーチしか使いません。
釣りの漁師にとって、水揚げが上がる上がらないを大きく分ける要因
それは
瀬を知っているか
魚を見つけられるか
これが物凄い大きいです。
仕掛けや竿やリールなんて、別になんでもそれなりに適当な物で釣れます。
その魚にあった針の太さ、針の間隔、糸の太さ。
これだけで十分です。
自分なんて手釣りで、竿もリールも無し、。
針と糸だけですからね。
針にフラッシャーなどの毛や工夫なんて皆無です。
とにかく魚の居る場所に仕掛けを落とせるか。
これに掛かっています。
道具にこだわるより、瀬にこだわれって話です。
その後、道具にこだわって1匹でも多く、高い魚を狙って釣るという追求をすべきかなと思いました。
そして、魚の居る瀬って海図を見てもわかりませんし海はとにかく広いです。
1つの瀬の発見で水揚げが100万200万上がったりしますしね。
瀬って何かって話ですが
潮が当たって、海底に段差ができ魚が集まりやすい場所の事です。
ソナーを買うまでは、魚だけを発見する機械かと思っていましたが今では魚よりも瀬を見つける道具になっています。
周りの赤い反応が海底で、中心が船、その間の青いのが海中という感じです。
こう見えると前方に海底に段差があるという反応。
こんな反応には
こんな感じに映ります
サーチする角度やレンジなどを調整して判断していくので、ちょっと慣れが必要ですが慣れると非常に便利な道具です。
魚を追いかけられるのも良いですが、広い範囲で瀬を見つけてくれるという事が自分にとっては一番の利益でした。
魚群探知機だけだと、もうすこし50m先にとてつもない良い反応と瀬があるのに見えない。だから何年もずーっと知らずに居た。
というのが多々あります。
ソナーがあると、その取りこぼしの瀬や反応を見つけられるという事です。
アジ釣り、青物釣り、落とし込み釣りなどでかなり効果を発揮してくれましたが、案外漕ぎ漁ではまださほど活躍はしていません。
漕ぎで狙うサワラが早すぎるので、反応に映って通り過ぎてももう遅いって話になりがちなんですよね。
イカ釣り、底物釣りなんかにもそんないらないですね。
そもそも魚釣り漁自体が、漁師の仕事の漁の中でお金になりにくい仕事なので、もしイカが釣れていたらこのソナーも使い道がそんなに無かったんですけどね。
遊漁船とかならあってもいいと思います。
1月~2月はサワラ漕ぎ
3月~4月は青物
4月~はウニとアジ釣り
7月~はイカと潜り
12月はブリ漕ぎか落とし込み釣り
スケジュール的にはそんなにソナーの活躍する漁はなかったのですが、瀬をたくさん知れた事で可能性の幅がかなり広がりました。
今では付けていて本当によかったと思います。
色々なお高い性能のいい漁労機器
いっぱいありますけど、実際それがどんな漁に対応していてどれだけの恩恵を得られるか。というのを考えて買うのがいいかと思います。
以上!
魚群探知機と水平ソナーの簡単な紹介でした。