晴れて筆記試験に合格したら12月上旬あたりに口述試験が控えています。なお、口述の不合格者又は未受験者は筆記合格の翌年に限って筆記免除で受けられます。


試験会場は東京、霞が関の国土交通省本省となります。このこともまた、受験のハードルを上げている要因の一つです。東京近郊にお住まいであればいいのですが、地方の方は泊りがけですね。


一応、受験者の居住地も考慮してあるみたいで、東京近郊の受験者は午前中の早い時間か午後の遅い時間、地方の受験者は昼頃の時間に割り振られて、試験後は日帰りできるようにしてくれてます。


自分の試験時間は、筆記試験の合格通知に同封された書類に記載されています。


口述の勉強というか練習は筆記試験終了後すぐに始めたほうがいいと思います。自己採点できますから、受かってるかどうか大体分かります。自己採点が60%少し切るぐらいであっても勉強しといた方がいいです。毎年落ちたと思って何もしてなかったけど受かってて慌てて勉強した、という人が何人かいるようです。


試験は『船舶法』『船舶安全法』『船舶職員及び小型船舶操縦者法』『船員法』について試験官と対面で行われます。各科目時間は3分間、5問づつ出題されます。試験の様子についてはまた別記事で紹介します。


出題内容は筆記と似たような内容です。対策自体は過去問で大丈夫です。口述の過去問と模範解答は合格マニュアルや国交省ホームページで確認できます。口述試験用の参考書もあります。新問は1、2問出ることがあります。これについては過去の筆記や口述で出題されたことがない条文や、法改正に目を通しておくしかありません。ただ、新問に全く答えられなくても他の問題を答えられていれば大丈夫です。


試験は口頭で行われますので独特の緊張感があります。また、時間も短いので悩んでるとすぐに時間オーバーです。聞かれたらすぐに答えられるぐらいにしとかないといけません。


ボイスレコーダーや読み上げアプリ、家族等に協力してもらって耳慣れ、応答の練習をしましょう。資格予備校等の口述対策講座を利用してもいいと思います。


他には海事代理士会が実施する直前模擬口述講座があります。毎年試験前日に東京の晴海にある東京海員会館で、会員の海事代理士さんが試験官役として試験の演習をしてくれます。大体10月中旬頃から募集が始まるので、利用されてはいかがでしょうか。募集人数はそれほど多くなく先着順です。受講者は割引価格で東京海員会館に宿泊もできますし、試験当日は講師の方が試験会場まで案内してくれるらしいです。


私はそれぞれの科目ごとに4冊の手帳を暗記カードのように使って、通勤電車の中でブツブツつぶやいていました。マスクしてたらあまり目立ちませんしね。


合格ラインは科目毎の足切りなしでトータル60%以上です。採点基準はわからないのですが、条文通りに答えられなくても意味が通じていれば大丈夫です。問題に全部回答できなくても部分点をつけてくれてると思います。答えられなかったことを引きずらないよう、素早く気持ちを切り替えて他の問題に臨むことが重要です。


口述の合格率は90%を超える時もあれば60%台の時もあり、油断できません。噂によると過去には試験官によって採点のばらつきがあったみたいで、受験時間帯によって合格者数にかなりの偏りがあったようです。


それを防止するためなのか、試験のやり取りはボイスレコーダーで録音されるようになっています。


次の記事では口述試験の様子を紹介します。