少し前になりますが、観てきました。

 

村上春樹原作『ねじまき鳥クロニクル』

 

普段よりも男性客が多く、村上春樹人気の高さを感じます。平日夜で字幕利用者は6人ほど。

 

村上春樹といえば、20年前にハマってましたが、今は忘却の彼方。あらすじを読んだり舞台を観てると記憶が少しずつ蘇ってきました。村上春樹の不思議な世界観を更に増幅して観客に届けてくるような、舞台でした。

なんともえぐいというか削られる感もあり。

いや、これは原作がそうだからか。

 

不思議な世界観を形作る要素の一つはダンサーたち。

冒頭では井戸から人が出てきて、心臓が止まりそうになる。

貞子か!!!

井戸も単なるハリボテ井戸だと思っていたら、下に大きな空間があるんだね~。

他にも素晴らしい身体能力を発揮して、狭い壁の隙間から出てきたりソファから出てきたりと、奇妙な世界が繰り広げられる。

 

セットも不思議な感じ。触る模型が展示してありました。音声ガイドがつく日じゃない時でも展示するの、いいですね!

これ、一番奥に立ってる人は、すごく大きな存在のように見えるんですよね。

奥に行くほど狭く、天井が低くなってるから。観客の感覚を狂わせるような不思議なセットでした。特に綿谷ノボル役の方は一番奥にいるのに凄く大きく見えて、その役柄も相まってなんとも不気味な印象を受けました。

 

 

笠原メイちゃん(門脇麦)が、不気味で凄惨なストーリーの中で、清涼剤となるような存在で可愛かったです。

絵葉書メイちゃんが可愛すぎてキュン死にしそうだったけど、よく見ると現実感のない変な髪が壁に縫い留められ、変な生き物たちとの交流など微妙に気持ち悪い。

 

 

元宝塚の音くり寿ちゃんも凄い役どころ。美声は相変わらず。綿谷ノボルとのシーンのダンスが凄かったな。。

 

 

作品の印象を一言でいうと、奇妙で情報量が多い舞台でした(笑)

役者を見て、ダンスを見て、更に私は字幕も見る。

音楽は生演奏なので、音の情報(字幕)も盛りだくさん。

少し骨が折れましたが、不思議な世界の舞台を味わい、様々なことを感じることができて満足です🥰