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下北沢のザ・スズナリにて

パンチェッタの舞台『ゾウ』を観てきました。

 

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観に行くきっかけは、今年二月の下北沢演劇祭。

 

 

下北沢演劇祭で上演された舞台「マッチ売りの少女」に友人が出演するため、鑑賞サポートを依頼したのですが、この舞台の演出がパンチェッタ主宰の一宮さんでした。

サポートと共に観た舞台はめちゃくちゃ面白くて、いまだに本多さんの「下北沢は俺が作った」という台詞が頭に焼き付いて離れません。

 

「マッチ売りの少女」の時も鑑賞サポートを色々と考えて実施して下さったのですが、、、今回の「ゾウ」はなんと文化庁の委託事業を利用して、舞台手話通訳、台本タブレット、その他サポート付き。👏👏👏素晴らしいです!

 

鑑賞に連続性がある、また次も楽しめるというのは本当に嬉しいですね。

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舞台『ゾウ』は象、増、像、憎、造など、さまざまなゾウをめぐるオムニバス形式の舞台。舞台上の照明も🐘の模様がついていて可愛く、さらに生演奏もあることに驚きました。作り手のこだわりを感じます。

 

舞台が始まると、突如現れた大きな象🐘

なんとこれ、人が組体操のように組んで形を作ってるんです。

絵が下手で申し訳ないけど、逆さになってゾウの鼻の部分を作っているのが演出の一宮さん。この鼻がすごい動くんですよ…一宮さんの腹筋と一宮さんを支えている方、すごいね…。


生の舞台ならではの表現に、ときめきが止まりませんでした。

 

象から場面は移り、増へと変わっていきます。

増田くんと付き合っている女性が、全世界の人が増田くんだったらいいのにと願った結果、増田くんが増えていく場面は死ぬほどゲラゲラ笑ってしまいました。あのキスシーンと、観客参加型のプロポーズ(指輪の箱パカー💍)は反則!笑

 

その後もたくさんのゾウが出てきて、最後に造(つくる)くんと先生のお話で心がギュッと掴まれ、ゾウという言葉から重層的に絡み合い展開され、そして収束していくストーリーに震えました。

 

 

役者の皆様とても良かったのですが、以前ジョン王で観た純米さんの演技をまた見られたのが嬉しかったです。ジョン王の時はスペインの王女役でとても可憐で素敵だったので、振れ幅の大きさにビックリ。


 

ジョン王は2回鑑賞、どちらも字幕付きでした。

 

 

 

心から観て良かったなと思える作品がまた一つ増えました。

 

 

  観劇サポートについて

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観劇サポートがつくこの日は満席!真ん中の通路まで席で埋まるほどでした。ろう者や難聴者、手話関係者も多かったように思います。

 

舞台手話通訳、台本事前貸し出し、台本タブレット、手話通訳席サポート 等がありました。

 

①鑑賞前のサポート

事前にお借りした台本の冒頭を読んでおいて、心の準備をすることができました。

 

通常、舞台が始まったら観客は初めて見る役者さんや舞台設定を見て物語の設定を把握していきます。聴者の観客は舞台上だけ観ればいいのですが、観劇サポートユーザーは、サポート(文字or手話)も舞台上も両方見る必要があるので、ものすごく目が忙しくて大変なのです。何か一つ見逃してしまっただけで、その後のストーリーや人物像の把握に支障をきたすこともあります。そのため、台本事前貸し出しはとてもありがたかったです。

 

台本を全部読むのは大変ですし、個人的にネタバレは苦手なので鑑賞前は冒頭のみ読むようにしています。

 

 

②鑑賞中のサポート

観劇中は、台本タブレットで台詞を把握+余裕があるときは手話、アドリブは手話を見ていました。

 

観客と手話通訳と役者の距離が近かったので、とても手話が見やすかったです。また客席への問いかけ(アドリブ)も、手話があるからその場ですぐにわかるのが嬉しいですね!

 

③鑑賞後のサポート

終演後に台詞を見逃してしまったり、分からなかった部分などを、台本で読み返すことができて助かりました。

 

 

素晴らしい作品を観て楽しい時間を共有できたことを何よりも嬉しく思います。終演後はろう者と聴者の友達と3人で、韓国料理をつつきながら舞台の話に花を咲かせました♪お付き合いいただきありがとね~。

 

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