みなさん、こんにちは!
振り返り日記、報告になってしまうのですが
6月5日に釧路市内にある更生保護施設釧路慈德会
およびに更生保護サポートセンターを視察してきました。
 
再犯防止の活動は私の政治家としてのライフワークの1つです。
去年12月14日公布、施行された「再犯の防止等の推進に関する法律」。この議員立法の制定に実は、プロジェクトチームの一人として携わらせていただきました。

再犯者の割合である「再犯者率」が高止まりをしており、ここを解決することが、治安につながります。
 
さて施設ですが、まずは、慈德会から。
こちらの写真にあるように、慈德会とは”寮”です。
と、いっても学校の寮ではなく
保護観察対象者や少年院そして刑務所を卒業され
社会復帰を目指している皆さんのための生活空間です。
 

様々な理由から矯正施設にはいり、出てこられたが
身寄りがない、帰るあてがない、経済的にも自立が厳しい
といった場合に、そのまま社会に出してしまうと
上記の理由から、無銭飲食だったり万引き、
もしくはもっと重大な罪を犯してしまったりすることが
指摘をされています。
実際にこの”再犯率”というのが日本は非常に高く、
再犯を防ぐことが、当人のみならず社会全体の治安維持
もしくは税金の使われ方の観点からも、非常に重要となっています。
 
清水幸彦理事長はじめ関係者の皆さんと建物の前で。
視察の冒頭、まず施設の概要や近況をお聞きしました。
釧路では、保護、社会復帰の後押しが必要な人を年間で60人
ほど入所させているそうです。
彼らの背景・経歴は多様ではありますが、窃盗が多いそうです。
また釧路に限らず、高齢者の入所も多く
更生施設、福祉施設、医療施設といった横の連携が
求められています。
部屋の中はお店できませんが、入所者さんのご理解を得て
見せて頂くこともできました。
社会復帰のためには、経済的な自立が重要です。
就職先をみつけ、そこでしっかりと継続勤務することが
自信にもつながり、社会の一員としての自覚や繋がり、
ひいては社会貢献にも繋がります。
食堂には献立表が。
食べることは、限られた生活の中でも
楽しみであったり、憩いの時間でもあります。
栄養やカロリーなどを計算された献立が並んでいました。
 
刑務所などでもそうですが、
「罪を犯したやつに食事なんて」という意見も聞きます。
しかしながら、排除の論理では結局同じ過ちを犯してしまう
構造を引き起こしかねません。
もちろん罪状や、本人の反省の有無など、個別に状況も
違います。全てを受け入れよう!と、いうことではなく、
刑務所とは本来、社会復帰のための場であることも
頭に入れなくてはいけません。
 
甘やかすのではなく、真の更生をいかに促し
社会の安心安全を構築していくか、常に考える必要があります。
施設にはこんな張り出しも。
やはり、コミュニケーションが大事、挨拶が基本だと。
 
そして、今度は保護司の皆さんに
釧路地区更生保護サポートセンターにてお話を
伺ってきました。
 
現在の場所は市内中心部から離れており、アクセスの不便さが
課題だそうです。
そこで、この6月下旬をめどに、釧路市の協力も得て
MOOの2階に移動する予定とのことです。
 
さて、保護司の皆さんとは、実際に何をする人?
「保護司は、社会奉仕の精神をもつて、犯罪をした者の改善及び更生を助けるとともに、犯罪の予防のため世論の啓発に努め、もつて地域社会の浄化をはかり、個人及び公共の福祉に寄与することを、その使命とする」と

定められているとおり、

立ち直りを支える近所のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さん、です。

 
例えば、生活上の助言、悩み事相談、そして就労の援助などがあります。その拠点となるのが、サポートセンターです。
サポートセンターは全国あまねく開所にむけて動いています。
しかしながら、まだ十分とはいえず、保護司の皆さんが直接足を運んだり、もしくは保護司のさんのご自宅などで面会をしていることがあります。
しかしながら、家族の協力と理解、もしくは第三者の目など
様々なむずかしさもあり、サポートセンターという場所が
大きな役割を果たします。
 
保護司さん同志の憩いの場、情報交換や相談の場にもなり
孤立を防ぐ役割もあります。

また、地域の学校などで非行防止教室,非行相談,街頭補導活動などの様々な活動にも従事して下さっています。

 

いま、この保護司の担い手不足が顕著です。
ボランティアの側面が強く、どうしても働き盛りといわれる
世代には大きな負担になってしまいます。
 
円滑な活動のためにも、行政や民間の横のつながりが
益々重要です。
 
私も、暮らしの安心安全のためにも
出来る限りの応援を国政の場ですべく、
頑張ってまいります。